障害福祉関係ニュース(障害福祉制度・施策関連情報) 平成26年度9号 通算313号 (平成26年11月27日発行) (障害福祉制度・施策関連情報) 本ニュースは、全社協 高年・障害福祉部に事務局をおく、 セルプ協・身障協・厚生協・全救協・障連協の協議員・役員・構成団体、 ならびに都道府県・指定都市社協に電子メールにてお送りしています。 [発行] 全国社会福祉協議会 高年・障害福祉部 〒100-8980東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル内 TEL:03-3581-6502 FAX:03-3581-2428 E-MAIL:z-shogai@shakyo.or.jp ◇◆◇ 今号の掲載内容 ◇◆◇ T.障害福祉制度・施策関連情報 1.厚生労働省「社会保障審議会障害者部会」(第58回)が開催される              …P.1 2.厚生労働省「障害保健福祉関係主管課長会議」が開催される …P.2 3.厚生労働省「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」(第11回、12回)が開催される …P.5 4.内閣府「障害者政策委員会」(第16回〜18回)が開催される …P.13 5.「社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会」(第1回、2回)が開催される …P.16 6.「労働政策審議会障害者雇用分科会」(第64回)が開催される …P.17 U.研修会・セミナー、助成団体等関連情報 1.全社協・中央福祉学院 平成26年度 スーパービジョン研修会(コースU)受講者募 集のご案内 …P.19 T.障害福祉制度・施策関連情報 1.厚生労働省「社会保障審議会障害者部会」(第58回)が開催される     「社会保障審議会障害者部会」(部会長:駒村康平慶應義塾大学教授)の第58回が、10 月31日(金)に開催されました。本会合では、@障害福祉サービス等経営実態調査の結果、 A障害者総合支援法対象疾病(難病等)の見直し、B長期入院精神障害者の地域移行に向 けた具体的方策に係る検討会の取りまとめを踏まえた主な取組についての報告がありまし た。 [委員からの主な意見] (1)障害福祉サービス等経営実態調査の結果について ・同行援護は単独事業か居宅介護事業(介護保険含め)と併設かで状況は大きく異なる。 +9.5%という収支差は実態にはあわない。単独とそうでない所に分けた分析が必要では ないか。 ・生活介護は入所型と通所型で状況が異なるので、分けて分析できないか。 ・自立訓練は視覚障害者を対象にサービスを提供している所は非常に少ない。そうした数 が少ない所の実態も意識した検討をしてほしい。 ・ケアの質を高める報酬改定が必要である。そのためには、人材の確保・定着・養成が大 事であり、安定的に運営できる報酬であることが大事である。継続して働き続けられる ような環境整備に取り組んでいただきたい。 ・施設入所支援で強度行動障害者への配慮が検討されていることは評価できる。ただそれ だけではなく、医療的ケアが必要な方へも配慮していただきたい。 ・今回の報酬改定のみならず、障害者総合支援法の施行後3年目途の見直しの検討も視野 に入れて対応していただくものではあるが、重度の方も含め働くことを希望する障害者 の生活向上に資するような改定をお願いしたい。 (2)障害者総合支援法対象疾病(難病等)の見直しについて ・今回、新たに指定された難病のことをどれだけ広報・周知していけるかは推進上の大き な課題だ。 ・類似した疾病なのにこの疾病は対象になるが別の疾病は対象とならない等、対象疾病を 列挙していくようなやり方はエンドレスで根本的な問題解決にはならない。いかにニー ズのある方に必要な支援をしていくか、支援区分を含めてのアセスメントが大きな課題 ではないか。 ・指定難病の対象の検討も並行して行われており、そこでの検討が参考にされ、今回は支 援法の対象外となった疾病もある。指定難病の対象にならなかったものは、このまま支 援法でも対象外となってしまわないか懸念している。 (3)長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会の取りまとめを踏 まえた主な取組について ・試行的に実施される病院敷地内のグループホームについての13の条件付けは非常に厳し く、実施できるところがないのではないか。公的な医療機関が実施する等の対応が必要 ではないか。 ・今年度中にこれに係る省令改正が行われるスケジュールとなっているが、この改正が各 自治体の条例に対してどれだけの強制力を持つのか。 ・内閣府において障害者差別解消法の基本方針の検討が進められているが、ここでの議論 もそれらの議論との整合性をとって進めてほしい。 ・試行事業は10か所とのことで、その規模でどれだけ実効性をもって広がっていくかは疑 問だ。関係者向けの研修が必要だというのはその通りだが、いろいろな制度でも同様の ことが言われ、何でも研修となってしまっているような面もある。研修を受けるだけで 終わってしまわないようにしてほしい。  次回(第59回)は11月25日(火)に「報酬改定検討チームの議論について」と「障害者 総合支援法施行後3年を目途とした見直しについて」を協議題として開催されました。次 回にてその内容をお伝えします。 [厚生労働省]ホーム>政策について>審議会・研究会等>社会保障審議会(障害者部会)> 社会保障審議会障害者部会(第58回)   http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000063177.html 2.厚生労働省「障害保健福祉関係主管課長会議」が開催される  11月4日(火)、都道府県、指定都市、中核市の福祉関係部局の担当者等が集まり、厚 生労働省「障害保健福祉関係主管課長会議」が開催されました。平成27年度からの施行が 予定されている各種施策の説明がなされました。  会議では、以下の22事項についての報告がありました。 1.平成27年度障害保健福祉部概算要求の概要 2.身体障害者手帳制度について 3.障害者総合支援法の対象となる難病等の範囲の見直しについて 4.身体障害者福祉司及び知的障害者福祉司の養成機関の指定に関する事務の権限移譲に ついて 5.第4期障害福祉計画について 6.障害者自立支援給付支払等システムについて 7.身体障害者補助犬法の更なる周知について 8.地域生活支援拠点等の整備について 9.強度行動障害支援者養成研修について 10.就労継続支援A型事業について 11.障害者優先調達推進法について 12.訪問系サービスについて 13.計画相談支援・障害児相談支援の推進等について 14.発達障害支援施策について 15.放課後等デイサービスガイドラインについて 16.長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会取りまとめを踏まえ た主な取組について 17.障害支援区分の認定について 18.自立支援医療費にかかる会計検査院からの指摘事項について 19.精神保健福祉士養成施設等に関する業務の移管について 20.摂食障害等の治療拠点機関の整備等に関する協力依頼について 21.薬物を含めた依存症対策について 22.災害時における被災者等への心のケアへの対応について 以下のとおり、その内容を一部抜粋してご報告します。 【第4期障害福祉計画について(5.)】  市町村・都道府県の障害福祉計画に関する国の基本方針については、本年5月に告示さ れており、平成25 年4 月に施行された障害者総合支援法では、同法の定義に新たに難病 患者等が追加され、身体障害者福祉手帳等が取得できない場合でも同法に基づく障害福祉 サービスの対象となりました。現在、同法の難病等の範囲について、障害者総合支援法対 象疾病検討会で検討が行われているところであり、第4期計画の策定に当たっては、当該 検討状況も踏まえ、適切に策定されたいとの説明がありました。  なお、第3期障害福祉計画の策定時と同様、第4期においても、都道府県計画の策定の 参考とするため、数値目標等の検討状況について、回答期日を11月末として中間報告を依 頼する予定であるとのことです。   【地域生活支援拠点等の整備について(8.)】  平成24 年度に成立した「地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策 を講ずるための関係法律の整備に関する法律」の附帯決議において、「障害者の高齢化・ 重度化や「親亡き後」も見据えつつ、障害児・者の地域生活支援をさらに推進する観点か ら、ケアホームと統合した後のグループホーム、小規模入所施設等を含め、地域における 居住支援の在り方について、早急に検討を行うこと」とされました。またその拠点等の整 備にあたっては、各市町村において、協議会等の場も活用し、各地域の状況を把握した上 で整備の在り方を検討していただくとともに、各都道府県においては、各市町村を包括す る広域的な見地から、必要な支援をお願いしたいとの説明がありました。なお、平成27年 度予算概算要求の中に、地域生活支援拠点のモデル事業が盛り込まれました。   【訪問系サービスについて(12.)】 訪問系サービスについては、@平成23 年10 月に同行援護を創設し、視覚障害者の外出 時に同行し、移動に必要な情報を提供する等のサービスを提供し、A平成26 年4月から重 度訪問介護の対象に、行動障害を有する重度の知的障害者及び精神障害者(※)を新たに 追加するなど所要の改正を行ったところであり、これらの事業によって在宅の障害者の支 援の選択肢が拡大されました。  同行援護事業所の従業者要件の経過措置を平成29年度末まで延長するという措置は、今 回限りのものであり、10月1日に発出された文書発にある通り、平成30年度以降の延長はな く、介護保険と自立支援給付の適用関係は、これまでの説明通り、該当のサービスが介護 保険では提供できない場合や、あっても提供量が足りない場合等は自立支援給付の適用は 可であり、周知いただきたい。また、重度訪問介護について、短時間かつ1日複数回利用す るようなケースは趣旨に合わない利用であり、本来は居宅介護で支給決定するよう対応し てもらいたいとの説明がありました。 【計画相談支援・障害児相談支援の推進等について(13.)】  「計画相談支援・障害児相談支援の推進等について(13.)」の中では、平成27年4月1 日以降の全ての支給決定(更新含む)において、相談支援事業所等が作成するサービス等 利用計画案の提出が求められていることについて、これまでの各種会議等で示されていた 考え方とは別の新たな考え方に関する説明がありました。平成27年度に限り、市町村が作 成する代替プランでも可とするというものです(以下、資料より抜粋)。 13 計画相談支援・障害児相談支援の推進等について (1)平成27 年度に向けた計画相談支援等の緊急的な対応について  障害者総合支援法第22条第4項や児童福祉法第21条の5の7第4項では、「市町村は、 支給要否決定(通所支給要否決定)を行うに当たって、指定特定相談支援事業者(指定障 害児相談支援事業者)が作成するサービス等利用計画案(障害児支援利用計画案)の提出 を求めるものとする。」とされているところである。  当該規定については、サービスを利用する障害児者が、専門的な知識を持った相談支援 専門員による計画相談支援等の提供が受けられることを前提としているものであることか ら、都道府県・市町村においては、相談支援専門員の養成や指定特定相談支援事業者等の 確保を計画的に行い、管内の障害児者にサービス等利用計画等が交付されるよう体制の整 備が求められてきたところである。    <略>  しかし、平成26年9月末時点においても、都道府県全体の進捗率は、サービス等利用計画 においては50%、障害児支援利用計画においては52%という状況であり、市町村毎の進捗 率を見ると、6割以上進んでいる自治体が5割強ある一方、3割以下のところも1割強あ り、未だ取組が十分進められていないところが見られた。  これらを踏まえ、今後、平成27年度以降の支給決定の際に、遅滞なくサービス等利用計 画案等が作成できるか懸念されるとともに、体制整備が進められなかったために、障害児 者が適切な計画相談支援等を受けられないといった、不利益がないようにする必要がある ことから、指定特定相談支援事業者等が対応できない場合の緊急的な措置を講じていく必 要がある。  そのため、平成27年度に支給決定を行う利用者に対して、指定特定相談支援事業者等に おいて、サービス等利用計画案等が作成できる目途が立たない場合は、暫定的な措置とし て、各市町村の責任において、サービス等利用計画案等の代替となる計画案(以下「代替 プラン」という。)を作成するようお願いする。  なお、当該措置については、計画相談支援等の提供が未だ受けられていない利用者のた めの平成27年度に限った緊急かつやむを得ないものであり、実施に当たっては次に掲げる ことを遵守いただくようお願いする。 @ 計画相談支援等と同等の質の確保について  <略> A 適切な時期の指定特定相談支援事業者等への引き継ぎについて  <略> B 市町村によるセルフプランの支援について  <略>   【放課後等デイサービスガイドラインについて(15.)】  報告書において、障害児支援について、その質を担保する観点から「保育所保育指針」 のようなガイドラインの策定が必要である旨言及されています。  これを受け、障害児通所支援に関するガイドラインを作成するため、平成26年10月6日よ り、関係団体や有識者等からなる「障害児通所支援に関するガイドライン策定検討会」を 立ち上げ、早期のガイドライン策定が望まれている放課後等デイサービスに係るガイドラ インを作成するべく作業が進められています。    以下のURLに資料が掲載されていますので、詳細はこちらでご確認ください。 [厚生労働省]ホーム>政策について>分野別の政策一覧>福祉・介護>障害者福祉>障害 保健福祉関係会議資料について http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigi_shiryou/index.html ※「1 平成26年11月4日実施:主管課長会議資料」 3.厚生労働省「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」(第11回、12回)が開催され る    厚生労働省「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」の第11回が11月4日(火)に、 第12回が11月17日(月)に開催されました。本検討チームでは、今年12月に報酬・基準に 関する基本的な考え方を整理する予定としており、9月下旬の第7回からはサービス毎( 各論)の検討が行われています。  今回は、障害児サービスについて協議されました。以下は、今回示された各事業の論点 (配布資料より抜粋)です。 障害児支援に係る報酬について<論点等> 児童発達支援の報酬に係る論点 論点@ 支援の質の確保の観点から、「指導員」を配置した場合と「児童指導員」を配置 した場合で報酬上の差を設けることについてどう考えるか。 論点A 家族等に対する相談援助に係る加算の算定要件を見直すことについて、どう考え るか。 論点B 重症心身障害児に係る受入時間の延長等に対する報酬上の評価についてどう考え るか。 論点C 小規模事業所における重症心身障害児を受け入れた場合の単価の見直しが必要で はないか。 論点D 保育所や学校等との連携した個別支援計画を作成し支援を行った場合の報酬上の 評価について、どう考えるか。 論点E 事業所の開所時間に応じたよりきめ細かな単価の設定を行うことについてどう考 えるか。 医療型児童発達支援の報酬に係る論点 論点@ 家族等に対する相談援助に係る加算の算定要件を見直すことについて、どう考え るか。 論点A 重症心身障害児に係る受入時間の延長等に対する報酬上の評価について、どう考 えるか。 論点B 保育機能の充実の観点から、医療型児童発達支援センターにおいて保育士を加配 することについて、どう考えるか。 論点C 事業所の開所時間に応じたよりきめ細かな単価の設定を行うことについてどう考 えるか。 放課後等デイサービスの報酬に係る論点 論点@ 支援の質の確保の観点から、「指導員」を配置した場合と「児童指導員」を配置 した場合で報酬上の差を設けることについてどう考えるか。 論点A 家族等に対する相談援助に係る加算の算定要件を見直すことについて、どう考え るか。 論点B 重症心身障害児に係る受入時間の延長等に対する報酬上の評価についてどう考え るか。 論点C 小規模事業所における重症心身障害児を受け入れた場合の単価の見直しが必要で はないか。 論点D 学校と連携して個別支援計画を作成し支援を行った場合の報酬上の評価について どう考えるか。 論点E 開所時間に応じたよりきめ細かな単価の設定を行うことについてどう考えるか。 保育所等訪問支援の報酬に係る論点 論点@ 専門性の高い支援を推進するため、専門的な職員を訪問支援員として配置した場 合の評価についてどう考えるか。 論点A 他の通所支援と同一日に算定ができないルールについてどう考えるか。 論点B 過疎地域や離島・山間地域等への訪問に対する評価についてどう考えるか。 障害児入所支援の報酬に係る論点 論点@ 一定の目的を持った短期的な入所(有期・有目的入所)について、報酬上の評価 を行うことについてどう考えるか。 論点A 強度行動障害を有する児童への対応を強化することについてどう考えるか。 論点B 医療型障害児入所施設における心理的ケアについての対応を強化することについ てどう考えるか。    アドバイザーからは、障害児サービスは全体的に実施事業者を後押しできるような報酬 設定が必要といった問題意識からの意見が挙げられました。 [アドバイザーからの主な意見] (1)児童発達支援について ・ サービスの質は玉石混交で格差が大きく、多様な事業主体が参入している。機能は、幼 稚園的な機能と保育所的な機能の両方があって良い。受け皿のパイを増やすことが必要 ではないか。 ・ 療育、居場所提供、家庭支援、不登校児の受入等、事業内容が多様化しすぎており、何 をするところなのかが分かりにくくなっている。役割の中心を何にするかを決めないと、 適正な配置等も見定めにくい。 ・ スタッフを学生のアルバイトで回している事業所もある。それなりのスキル・資格を持 つ人を配置するべきではないか。現行の要件は緩いのではないか。 ※一方で、人材が確保できないと事業は広がらないので、一人はしっかりとしたスキルを もつスタッフを置き、他はアルバイトでも良いといったメリハリがあっても良いのでは、 との意見あり。 ・ 家族等に対する支援は重要である。家族は大きな不安を抱えており、孤立感や疎外感に 悩まされている。それで親がつぶれてしまうと、子どもが施設に行くことになってしま う。 (2)医療型児童発達支援について ・ 送迎に1時間半〜2時間ほどかけているところもある。送迎にかかる時間的な負担、ガ ソリン代の負担もあり、配慮が必要ではないか。 (3)保育所等訪問支援について ・ 事業が広がらない(平成25年度の事業所数は212)原因は、単価の設定にあるのではな いか。異なる文化で支援をしているところに乗り込んで説得してアドバイスするには、 相当な力量が必要である。子ども子育て新制度がはじまろうとするところでもあるので、 特に重要な事業に位置付けるくらいにしていった方が良いのではないか。 ・ この事業を担う職員は、障害のことを知っているだけでは通用しない。訪問する相手側 の保育所や学校のことも知っていることが求められる。施設のエース級の職員を送り出 すことになるので、その職員が抜けた穴を埋めるのが重荷になっている。 (4)障害児入所支援について ・ 障害だけを理由として入所する例は少なくなっている。虐待ケースなど利用契約の考え 方がなじまない事例、行動障害だけでなく虐待のフラッシュバックがある子どもなども 増えている。 ・ 医療型の障害児入所施設においても、他に空きがない等の事情で虐待による緊急避難に よる入所が多い。心理担当職員の配置や親への援助は、福祉型のみではなく医療型にも 求められるものではないか。 ・ 学校等との連携のみではなく、就職に向けての関係機関との連携も必要なのではないか。 ・ 児童養護施設と児童自立支援施設と障害児施設の利用者像・役割が重複してきている。 軽度の障害と虐待やぐ犯等との重複のケース等はどこでも関わってくるが、どこも受け 皿が不足している。実態を踏まえた施設のあり方の検討が必要ではないか。 〔第12回 開催内容〕  第12回は11月17日(月)に開催され、計画相談支援、障害児相談支援、療養介護、訪問 系サービス(介護保険の訪問介護関連)について協議されました。会議の進行は、テーマ 毎に事務局の資料説明の後に協議となりました。以下、各事業等につちえの論点等(配付 資料より抜粋)とアドバイザーからの意見等です。 (1)計画相談支援、障害児相談支援について 計画相談支援の報酬に係る論点等 論点@ きめ細かい計画相談支援の実施について ○ 計画相談支援の平成24年度における報酬改定は、それまでサービス利用計画作成費の報 酬に、介護保険における居宅介護支援の水準を勘案して、報酬単価を設定したものであ るが、経営実態調査における収支差は、2.4%であった。 ※ 経営実態調査の調査期間は平成25年度であり、平成27年度以降の完全施行に向けた 経過措置期 間中であるため、全ての利用者(セルフプランを除く)が計画相談支援を 利用した上での収支状況となっていないことに留意。 ○ 計画相談支援は、平成24年度より対象者を拡大したところであり、利用者への障害福祉 サービス 等の提供に当たって、サービス等利用計画を作成するとともに、継続して障 害福祉サービス等を適切に利用することができるよう、サービス等利用計画が適切であ るかどうかについて、障害福祉サービス等の利用状況を定期的に検証(モニタリング) することとされている。 ○ モニタリングの実施については、標準期間として、対象者の状況等に応じて、1月、6月、 12月ごとに行うことを目安として示しており、それらを市町村が対象者の状況等を勘案 して個別に定める仕組みとしているところであるが、実施頻度が同一である利用者の中 にも、社会参加・自立生活を目指す過程で、より支援の効果を上げるためにサービス等 利用計画を見直す場合や、利用者の障害の状態が不安定である場合等が考えられること から、きめ細やかな支援を行っていくことが重要である。 ○ 利用者への適切なマネジメントを継続的・効果的に行うため、どのような利用者にきめ 細かいモニタリング等の計画相談支援の実施が必要と考えるか。 論点A 質の高い計画相談支援の提供に係る評価について ○ 相談支援専門員の数が少ない特定相談支援事業所では、スキルを向上するための研修や 事例検討等を事業所内で実施することは体制上困難なものと考えられる。 ○ 障害者総合支援法では、このような特定相談支援事業所へのサポートとして、相談支援 の中核機関である基幹相談支援センターを市町村が設置することができることとされて いる(委託相談支援事業所や市町村協議会が同機能を担っている市町村もあり)。 ○ 一方で、整った人員体制や関係機関との連携等により、質の高い計画相談支援が提供さ れている事業所もあり、事業所によって、提供体制に差が生じている。 ○ また、平成27年度以降は、障害福祉サービスや地域相談支援の支給決定に当たって、市 町村はサービス等利用計画案の提出を求めるものとされており、サービス等利用計画案 の作成も含めた計画相談支援の提供に当たって、事業所の質の担保や相談支援専門員の スキルの向上が、今後重要になると考えられる。 ○ このため、介護保険における居宅介護支援の報酬設定を参考にしつつ、質の高い計画相 談支援を提 供するための体制整備や関係機関との連携に係る評価について、どう考え るか。 障害児相談支援の報酬に係る論点 ※論点@Aは計画相談支援とほぼ同内容のため割愛 論点B 初期段階における業務の評価について ○ 障害児相談支援は、計画相談支援同様に、障害児通所支援を利用とする障害児の心身の 状況、その置かれている環境、当該障害児又はその保護者の障害児通所支援の利用に関 する意向等を勘案し、利用する障害児通所支援の種類及び内容等を定めた障害児支援利 用計画案を作成するため、障害児の居宅を訪問し、直接障害児や保護者と対面しながら、 アセスメントを実施することを基本としている。 ○ しかし障害児相談支援の利用に係る初期段階においては、保護者の障害受容ができない 等により利用者の生活状況や保護者の移行等を把握するに当たって、特にアセスメント に時間や労力を要するとの指摘がある。 ○ このアセスメントを含めた、相談業務を行うに当たっては、今年7月にとりまとめられ た「障害児支援の在り方に関する検討会」において、「相談支援専門員は、保護者の「 気づき」の段階からの丁寧に配慮された発達支援、家族を含めたトータルな支援、関係 者をつなぐことによる継続的・総合的なつなぎの支援を行い、また、(中略)。特に、 サービスを利用する障害児を支え、気持ちが揺れ動く保護者にも寄り添うことができる 専門家としての役割を求められている。」として、障害児相談支援を実施する上での初 期段階等の重要性が報告されたところ。 ○ このため、こうした部分について必要な業務負担として報酬上一定の評価を行うことに ついて、どう考えるか。 [アドバイザーからの主な意見]  主に、モニタリングの頻度に係るもの、相談支援事業所の体制や作成された計画に係る もの、セルフプランに係るものに大別されます。 〔モニタリングの頻度に係るもの〕 ・ 相談件数に占めるモニタリング利用の割合はどの程度なのか。 ⇒(事務局からの回答)施設入所者は年1回であるが、それを除く在宅サービス利用者で いえば1割程度である。 ・ モニタリングの頻度については、現行の標準期間を見直すのか、それとも最低ラインと してこれ以上の対応をしたら加算で評価していくのか。標準以上の頻度で行う必要がある として、その必要性を誰が申し出て誰が決めるのか。この辺りをはっきりしなければ、現 行の基準に引っ張られてしまうのではないか。 ⇒(事務局からの回答)モニタリングの頻度については、基準省令では相談支援事業所が 提案し市町村が判断すると定めているので、これを徹底していきたい。 〔相談支援事業所の体制や作成された計画に係るもの〕 ・ 基本相談や、報酬に結び付かないような相談(アセスメントのみで計画作成にまで至ら ないケース)をどう評価するかが課題である。以前からの入所者の場合は、個別支援計画 は充実していても、そこに至るアセスメントは不充分なケースがあり、課題である。 ・ 理想と現実のギャップの大きさが問題である。専門性と独立性を高めていかないと、理 想は達成できない。モニタリングを通じて、いかにその人の変化を追いかけて適切な支援 が何かを考えていくのかが大事である。 ・権利条約批准にともない、後見ではなく意思決定支援に比重を置いていくべきであり、 総合支援法施行後3年目途の見直しで是非検討してもらいたい。 〔セルフプランに係るもの〕 ・ セルフプランは自発的に作成されるのが本来の姿だが、実際には相談支援事業所が作成 する代わりとなっているようなところがある。そういった点からも、セルフプランが適切 に作成されるよう、その支援をしている相談支援事業所への評価は必要である。 ・ セルフプランと相談支援事業所のケアマネジメントは対立するものではない。セルフプ ランを作成しようとする方への支援を、相談支援事業所が担うということも必要ではないか。 〔その他〕 ・ 経営実態調査の収支差率について、完全実施ではなかったことについての留意が必要と の補足説明がついている。これは、収入は単純計算で「単価×件数」で算出されるとして、 完全実施になれば件数が増えるから収支差も良くなると考えられるのか。固定費部分の支 出は件数が増えても変わらないのかもしれないが、件数が増えることで事務費や人件費等 が増えていくことも考慮しなくてはいけないのではないか。 ⇒(事務局からの回答)完全実施した後の収支差は現時点で読めない。次回の調査以降に 実情が把握できるものと考えている。 ・ 相談支援事業所には、ケアプランを作成するために複数の事業所を回る場合があるが、 地域で事業所数が少ない、圏域が広い等の理由で、移動が大変なことがある。そうした場 合の加算を検討する必要はないか。 ⇒(事務局からの回答)地域差の問題は、特別地域加算で評価している。 (2)訪問系サービスに係る報酬について(介護保険関連) 訪問系サービスに係る報酬についての論点等 ○ 第111回介護保険給付費分科会(平成26年10月22日開催)において、介護保険の訪問介 護における報酬改定の論点が以下のとおり示された。   論点1 20分未満の身体介護の見直しについて   論点2 サービス提供責任者の配置基準等の見直しについて   論点3 訪問介護員2級課程修了者であるサービス提供責任者に係る減算の取扱いに ついて   論点4 生活機能向上連携加算の見直しについて   論点5 予防給付が事業化することに伴う人員・設備基準 ○ 介護保険の訪問介護は、当該事業を行う者が、指定居宅介護等の訪問系サービスを同一 の事業所において併せて行う場合は、指定訪問介護の事業に係る指定を受けたことをも って指定居宅介護等の訪問系サービスの事業に係る基準を満たしているものと判断し、 指定を行って差し支えないこととされていることから、訪問系サービスにおいても、訪 問介護の論点を考慮する必要がある。 ○ 論点2については、介護保険における訪問介護と同様に、訪問系サービスにおいても在 宅中重度障害者への対応の更なる強化を図るとともに、効率的な運営を図る観点から、 サービス提供責任者の配置等の見直しをすることについてどう考えるか。 ○ 論点3については、訪問系サービスにおけるサービス提供責任者の資格取得状況等を踏 まえつつ、質の向上を図ることについてどう考えるか。 ○ 論点1、4、5については、いずれも訪問系サービスには無い制度であり、対応不要で はないか。 [アドバイザーからの主な意見] ・ 一部で介護保険の変更とあわせた対応をすることとしているが、これで障害福祉サービ スの支出は増えるのか。 ⇒(事務局からの回答)精査中である。 ・ 障害福祉サービスは、介護保険サービスとの違いをもっと追求しても良いと考えている。 介護保険と一緒の対応にこだわらなくても良いのではないか。高齢者への支援と若い障 害者への支援は同じ方向性のものではないのではないか。 (3)国庫負担基準について 国庫負担基準に係る論点等 論点 従来と同様に国庫負担基準の水準を一律に引き上げることについてどう考えるか。 ○ 国庫負担基準は、これまで全市町村の9割程度の市町村に超過負担が生じない水準を維 持するため、報酬改定の都度引き上げを行ってきたが、平成25年度実績では、全市町村 のうち75.8%の市町村に超過負担が生じないような状況になっている。 ○ 国家負担基準のカバー率は横ばいを続けている。   ※ 平成21年度 75.2% ⇒ 平成25年度 75.8% ○ 超過額1千万円未満の自治体が89.8%、超過額1千万以上の自治体は全体の10.2%とな っている。   ※ 超過額なし 76.7%、1千万円未満 13.1%、1千万円〜1億円 8.0%、     1億円〜10億円 2.0%、10億円以上 0.2% ○ 全国ベースで見れば、平成24年度から訪問系サービスの国庫負担基準額が総費用額を上 回っている状況である。 ○ これらを鑑みると、従来と同様に一律に国庫負担基準を引き上げても、超過市町村数の 状況は変わらないことが想定される。 ○ 国庫負担基準の水準を一律に引き上げるのではなく、例えば、重度障害者の利用実態を 考慮するなどの水準の設定についてどう考えるか。 ○ 国庫負担基準の見直しと併せ、「重度障害者に係る市町村特別支援」及び「重度訪問介 護等の利用促進に係る市町村支援事業」の補助事業の見直しについてどう考えるか。 [アドバイザーからの主な意見] ・ 超過額を見ると、自治体でバラツキがあることが気になる。国庫負担基準の存在が自治 体の支給決定を抑えているというようなことはないのだろうか。 ⇒(事務局からの回答)基準を超過した給付をしている自治体のその理由は、対象者が多 くていかんともしがたい、提供時間が長時間にわたっているということである。 ・ 制度設計上一定の基準が必要なのは仕方がないが、この基準が標準モデルとならないよ うにしなくてはいけない。地域特性をつぶしてはいけない。 (4)療養介護に係る報酬について 療養介護の報酬に係る論点等 論点 療養介護の対象者の範囲について ○ 療養介護の対象者は、病院への長期の入院による医療的ケアに加え、常時の介護を必要 とする障害者であることから、 @ 筋委縮性側索硬化症(ALS)患者等気管切開を伴う人工呼吸器による呼吸管理を 行っている者であって、障害支援区分が区分6の者 A 筋ジストロフィー患者又は重症心身障害児であって、障害支援区分が区分5以上の 者としている。 ○ この対象の範囲については、上記@、A以外に、例えば、強度行動障害のある知的障害 者等について対象とすべきといった要望がある。 ○ しかしながら、上記@、A以外で、病院に入院して常時の医療ケアを受ける必要がある 障害者像については、客観的なエビデンスに基づいて特定されるには至っていない。 ○ 今後、調査研究等により、何らかの客観的なエビデンスに基づいて対象者の範囲を検討 することについてどう考えるか。 [アドバイザーからの主な意見] ・ 強度行動障害のある知的障害者の医療的なケアをする事業体系は現状ではない。強度行 動障害の方は、やはりどうしても医療的なケアが必要な方がいると考えるが、いかがか。 ⇒(事務局からの回答)支援技術の工夫だけでは対応できない難事例はやはりあるという 研究報告は出ている。支援技術の工夫で対応できる方は療養介護の利用の必要性はないだ ろうが、どうしても医療の支援が必要だという方は療養介護の利用の必要性はあるという ことになる。ただし、対象の特定は必要である。 (5)地域生活支援拠点について 地域生活支援拠点に関する論点等 論点 地域生活支援拠点の整備の推進のため、制度面での取組の推進として報酬により評 価することをどう考えるか ○ 障害者の地域生活の推進に関する検討会では、地域における居住支援の求められる機能 として、  ・相談(地域移行、親元等からの自立等)  ・体験の機会・場(一人暮らし、グループホーム等)  ・緊急時の受入れ・対応(ショートステイの利便性・対応力向上等)  ・専門性(人材の確保・養成・連携等)  ・地域の体制づくり(サービス拠点、コーディネーターの配置等) が挙げられているが、これらの機能を整備し運営していくに当たっては、まずは現行の 報酬や補助金等により対応することについてどう考えるか。 ○ その上で、障害者の重度化・高齢化に対応するため、これらの機能をさらに強化するた めの報酬上の措置としてどのようなことが考えられるか。 ○ また、既に各サービスの論点として提示されている以下の事項を活用することにより、 地域生活支援拠点としての機能強化を図ることについてどう考えるか。 1.「相談」機能の強化として、質の高い計画相談支援を提供するための体制整備や関係 機関との連携に係る評価・障害者の地域移行をさらに進めるため、地域移行支援の初期 段階における業務に係る評価 2.「体験の機会・場」の機能の強化として、地域移行支援における障害福祉サービス等 の体験利用 や体験宿泊の要件の見直し 3.「緊急時の受入れ・対応」の機能の強化として、短期入所の利便性・対応力の向上の ため、短期入所における、緊急短期入所受入加算の算定要件の見直し及び緊急時におけ る初期のアセスメントの手厚い評価。医療的対応や強度行動障害を有する者への対応の 強化として、医療連携体制加算や重度障害者支援加算の見直し 4.地域生活支援拠点における居住支援機能の強化を図るため、共同生活援助において、 障害支援区分の高い利用者への報酬の重点化、重度障害者支援加算や夜間支援等体制加 算の見直し。施設入所支援における重度障害者支援加算の見直し [アドバイザーからの主な意見] ・ 緊急時に今の地域で生活することにどれくらいの安心感があるのかが課題である。何か あったとしても地域で生活できるのだというメッセージを発信する必要がある。論点で出 ているメニューに加算をつけてしっかりとしたものにしてほしい。 ・ 計画相談支援との関係性が重要である。状態の変化に対応して見守っていくためにも、 関係機関との連携を評価しないといけないのではないか。  その後、障害福祉サービス等の指定基準省令の改正についての説明があり、さらに児童 福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員・設備及び運営に関する基準省令の改正(11 月4日の第11回検討チームで考え方が示されたもの)について、パブリックコメントを行い 来年1月に公布、4月1日に施行するとのスケジュールが示されました(意見提出の締め 切りは12月16日(火))。詳細は以下のURLよりご参照ください。  次回は11月27日(木)に開催されます。テーマは、障害福祉サービス等従事者の人材確 保・処遇改善、横断的な事項についてです。  本検討チームの配布資料は、以下のURLにてご参照ください。 [厚生労働省]ホーム>政策について>審議会・研究会等>障害保健福祉部が実施する検討 会等>障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(平成27年度報酬改定)   >第11回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」資料 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000064160.html  >第12回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」資料 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000065712.html 4.内閣府「障害者政策委員会」(第16回、17回、18回)が開催される  内閣府「障害者政策委員会」(委員長:石川 准 静岡県立大学教授)の第16回が10月20 日(月)、第17回が10月27日(月)に、第18回が11月10日(月)に開催されました。 〔第16回 開催内容〕   16回の委員会では、障害者差別解消法の基本方針素案が示され、それに対する意見交 換が行われました。 [委員からの主な意見] ◆ 啓発活動について ・事業者の代表ないし管理的な立場にある者に対する研修のみならず、現場における研修 がなされなければ差別の解消は実現されない。障害者虐待防止法21 条が個々の労働者を 研修義務の対象としているように、個々の職員等を研修の対象とすべきである。 ◆ 障害者差別解消支援地域協議会について ・様々な関係機関のネットワークは必要と考えるが、同様の組織が多く存在し、既存のネ ットワークに役割を付加するなどの取組が考えられる。市町村や圏域、都道府県といっ たどのような範囲を想定してネットワークづくりを進めようとしているのか今後示して いただきたい。その際、地域協議会の運営等に係る必要な経費について、市町村及び都 道府県に適切な財源措置を図ることが必要となるので検討いただきたい。 ◆ 差別の解消に係る施策の推進に関する重要事項について ・技術開発を初め経済・社会情勢の変化は特に合理的配慮の提供について、その内容、程 度、負担等に大きな変化をもたらし得るものであり・・・、とあるが、それは国家、事業者 も民間も含めて、負担はあるものの、解決に向けて考えていくような書きぶりにすべき である。 〔第17回 開催内容〕  続く、第17回の委員会では、引き続き意見交換がなされましたが、冒頭、基本方針に書 き込め るものとそうでないものについて、下記のとおり委員と事務局とのやり取りがあ りました。 (○=委員意見、●事務局回答) ○ 基本方針は、障害者差別解消法に基づく差別解消の柱づくりをするものと理解してい たが、どこにも法によって解消したい差別の定義が示されていない。まず、何がこの 差別に当たるかを示すべきではないか。 ○ 基本方針が、前提として障害者権利条約、障害者基本法の精神を踏まえていることや それらとの整合性があることを書く必要性があるのではないか。また、基本方針の冒 頭部分に権利条約に謳われた「合理的配慮」の定義を追加し、障害者差別解消法の「 必要かつ合理的な配慮」と同じ意味であるとの解釈を示すべきではないか。 ● 差別解消法は、権利条約の趣旨を踏まえており、障害者基本法にある差別禁止を具体 化する法律として制定されているが、差別の定義は、差別解消法においても書かれて いない。法の審議過程においても、不当な差別、合理的配慮についての事例の収集は 不十分であった。このため、施行3年後、それまでには蓄積されていると思われる諸 事例によって差別の範囲を検討することが、参議院での附帯決議に書かれている。し かし、差別についての考え方は権利条約の趣旨を踏まえているので、そのうえで何ら かの言及をすることは可能である。また、合理的配慮義務についても、「意思表示が あるとき」を基本としつつ、障害者と相手方との建設的な対話を可能とさせるような ものとしたい。書きぶりは、関係省庁と調整させていただきたい。 ○ 障害者の定義に障害者の家族を含めるべきではないか。 ● 障害者基本法にはそのような定義はないので、含められない。  この他、差別解消支援協議会へは、障害当事者を参加させる必要があるのではないか、 女性差別など複合差別の問題や欠格条項についても言及するべきではないかとの意見に対 し、事務局からは、できるだけ反映させていきたいとの回答がありました。  また、基本方針に合理的配慮に関わる具体的な事例を盛り込むことについては、今後、 基本指針を踏まえて作成される「対応要領」や「対応指針」に盛り込むことで了承されま した。 〔第18回 開催内容〕  第18回が11月10日(月)に行われ、第16〜17回における委員の意見等を反映した障害者 差別解消法の基本方針の修正案について協議されました。 [委員からの主な意見] ・Uの2、不当な差別的取扱いの基本的な考え方の中で、「異なる取り扱いにより権利利 益の侵害を禁止」とあるが、障害者差別解消法では、「不当な差別的取扱い」とあるが、 なぜ表現を変更したのか。 ・Uの3、本人の意思表明が困難な場合に、コミュニケーションを支援する者に「手話・ 通訳者」を明記してほしい。 ・案に、女性の障害者と障害児に対する配慮を特記していただいたが、これに加え高齢の 障害者も付加してほしい。 等の意見が出されました。    このような検討の結果、改正案は概ね了承され、最後、石川委員長より、「今日の議論 を含め内容を修正しパブリックコメントにかけたい。文案は最終的には委員長一任という ことでお願いしたい。今年中の閣議決定を目指すこととし、パブリックコメント前の議論 はこれで終了としたい」との発言がありました。  現在、内閣府においてパブリックコメントを、下記のURL にて募集中です。  【障害者差別解消法に基づく基本方針(原案)に関する意見募集について】   http://www8.cao.go.jp/shougai/kihonhoushin_iken.html  ●意見提出期限  平成26年11月26日(水)〜12月25日(木)  ●意見提出方法  インターネット上の意見募集フォーム、あるいは郵送にて。  次回の委員会はパブリックコメントの終了後に行なわれる予定です。   [内閣府]ホーム>共生社会政策トップ>障害者施策>もっと詳しく>推進体制>障害者政策委員会 >障害者政策委員会(第16回)議事次第  http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_16/index.html >障害者政策委員会(第17回)議事次第  http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_17/index.html >障害者政策委員会(第18回)議事次第  http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_18/index.html 5.「社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会」(第1回、2回)が開催される    介護人材などの総合的な確保策や介護福祉士の資格取得方法などについて検討する社会 保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会(委員長=田中滋・慶大名誉教授)第1回が 10月27日(月)に、第2回が11月18日(火)に開催されました。  同委員会は、8月下旬の社会保障審議会福祉部会(第1回)においてその設置が報告さ れ、@介護人材等の総合的な確保方策、A介護人材における介護福祉士の位置づけ・介護 福祉士の資格取得方法について検討を行うために設置されました。  第1回では委員会冒頭の鈴木厚生労働省社会・援護局長の挨拶の中で、「(委員会として のとりまとめを)年内を目途にお願いしたい。人材確保に向けての総合的な方策の策定、 それに伴う法案の作成、人材確保指針改訂を予定している」との発言がありました。その 後、委員長の選出が行われ、社会保障審議会福祉部会の部会長であり、福祉人材確保対策 検討会の座長でもあった田中滋慶應義塾大学名誉教授が選ばれました。  今後の議論のスケジュールについては、量的な確保方策(参入促進、労働環境・処遇の 改善、役割分担と連携(地域の連携、定量的な目標))と質的な確保方策(資質の向上) について、委員会を4回程度開催し議論していくことが示されました。  今回は、量的な確保方策についての協議が行われましたが、労働環境・処遇の改善につ いて、委員からは「訪問介護は非正規職員が多い、男女の賃金格差が大きい等の現状を踏 まえ、賃金や安全衛生、法令遵守等も検討していくべきではないか」、「初任給は他産業 と比べて低くはないが、給与が上がっていかないため、一般企業との差が大きくなってい く。これでは長く働き続けることにインセンティブが働かない」、「これまで介護職員は、 専門性の高い業務も低い業務もしてもらうように教育してきたが、量的拡大を図るのであ れば他職種・非専門職への分担を考える必要がある。労働者に対する考え方や雇用手法に ついて、現場の長(リーダー)の知識不足を感じる」といった意見があがりました。  議題については、厚労省は、介護に関心を持つ人を増やすため、小中学生を対象とした 体験型学習の促進などを提案。また、資格を持ちながら、介護の現場で働いていない「潜 在介護福祉士」の活用を図るための職場体験や再研修の実施を進めるなどの案も示しまし た。  なお、第2回は11月18日(火)に開催されています。 ※ 以下、第1回目の当日配布資料(介護人材確保の具体的な方策について)からの抜粋で す。 介護人材確保に向けた基本的な考え方 1 人材の量的確保と質的確保を両輪として、介護人材の「量」と「質」の好循環を進める という視点に立つ。その上で、「参入促進」「資質の向上」「労働環境・処遇の改善」と いう3つのアプローチによる総合的な政策対応を図る。 2 現在の介護人材にかかる課題(若年者人口の減少、介護ニーズの高度化・多様化等)を 踏まえ、介護人材とそれに関する介護業界の構造を転換することが必要。その際、対象と する人材のセグメント(層)に応じた、きめ細やかな方策を講じることが必要。 現状 ・入職するルートが区々、若年者人口が減少する中、イメージが向上せず十分に魅力を 訴求できていない 目指すべき姿 @ 「すそ野を拡げる」   人材のすそ野の拡大を進め多様な人材の参入促進を図る 現状 ・離職者が相対的に高く、約7割が入職後3年以内に離職(離職理由は「結婚・出産」 「人間関係」「収入」等)。多くの潜在有資格者の存在 目指すべき姿 A 「長く続ける」   いったん入職した者の定着促進を図る 現状 ・入職後の将来展望が見えにくい 目指すべき姿 B 「道を作る」   意欲や能力に応じたキャリアパスを整備する 現状 ・専門性が不明確で、技能向上への評価も不十分 目指すべき姿 C 「山を高くする」   専門性の明確化・高度化で、継続的な質の向上を促す 現状 ・意欲・能力にかかわらず、現場では様々な人材が混在している 目指すべき姿 D 「役割を分ける」   限られた人材を有効活用するための機能分化を進める 3 政策対応に当たっては、介護事業者をはじめ、都道府県など地域の関係者の適切な役割 分担のもとに、連携して取組を進めていく体制を構築することが重要。 4 2025年に向け、今後の戦略的な政策展開を図るには、定量的な目標を定め、時間軸に沿 った対策を、計画的に講じていくことが必要。[厚生労働省]ホーム>政策について>審議 会・研究会等>社会保障審議会(福祉部会福祉人材確保専門委員会) >第1回社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会 資料  http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000062752.html >第2回社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会 資料  http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000065769.html 6.「労働政策審議会障害者雇用分科会」(第64回)が開催される  「社会保障審議会福祉部会」(分科会長:山川 隆一 東京大学大学院法学政治学研究科 教授)の第64回が、10月23日(木)に開催されました。  本審議会では、障がい者の雇用促進を積極的に進めていくことを目的に、地域の就労支 援のあり方や、民間企業や作業所、支援機関などをはじめとする就労の場での障がい者に 対する差別の禁止、必要とされる合理的配慮の提供指針などについて協議されているもの です。  今回の会合では、以下について協議されました。 (1)差別禁止指針案について 〔労働者代表の委員からの意見〕 ・ 第3の1「募集及び採用」の(3)に“当該条件が当該企業において業務遂行上特に必 要なものと認められる場合“という文章があるが、ここが合理的配慮の不提供の正当化 の根拠にならないようにしなくてはいけない。 〔障害者代表の委員からの意見〕 ・ 差別の例がわかりづらい。今後の周知期間も含めて、もっと具体例を示してほしい。 (2)合理的配慮指針案について  事務局より、合理的配慮指針案の説明がありました。差別禁止指針案と同様に、今年6 月にとりまとめられた研究会報告書に基づいて作成したとの説明がありました。 〔公益代表の委員からの意見〕 ・ 精神障害者の雇用が今後広がっていく。精神障害者保健福祉手帳の有効期限は2年であ るが、手帳の有効期限が切れたら、合理的配慮の対象から外れるといったことがあり得る のか。 ⇒(事務局)精神障害者は症状の変化があるので、症状が良くなった方への対応が労使の 相談の結果として変更になることは一般的にあり得ること。勿論、一方的に変更して良い ということではない。 ・ 労使の間だけで話を進めるということは現実的ではなく、支援センターの職員が間に入 ることが殆どではないか。指針の中にはその辺りが読み込めないが、それで問題はないか。 ⇒(事務局)ハローワークやナカポツセンターの関わりが想定される。指針に記載はない が、それらの機関の活用も合理的配慮をする手段の一つである。別表にあるような配慮が されるよう、支援センターの職員にサポートしてもらうことがあると想定される。 〔労働者代表の委員からの意見〕 ・「過重な負担」にある(4)企業の規模、(5)企業の財務状況、この2つの判断基準 としてはどのようなものを想定しているのか。この点は労使のみでの判断はとても難しい ので、具体性をもったものを示してほしい。 ⇒(事務局)規模は中小零細企業、財務状況は赤字が何年も続いているような企業を想定 している。 ⇒(山川座長)この箇所にある(1)事業活動への影響の程度(2)実現困難度(3)費 用・負担の程度は、当該措置に着目した整理である。それ以外にも必要なものがないかと いう研究会における議論で(4)企業の規模(5)企業の財務状況、を設けた。この5つ は完全に独立して重複がないというものではなく、相互に関係性を持ち、組み合わせで判 断していくものだと認識している。これ以上の具体性というのは、個別性が高いものなの で示すことは難しいと思うが、できるだけの工夫は事務局にお願いしたい。 〔使用者代表の委員からの意見〕 ・ 合理的配慮の提供のための準備等に一定の期間を要する。速やかに対応しなければ法律 違反になってしまうという意識で、現状ベースの中でできる配慮にとどまってしまうよう なことがあるのではないか。「合理的配慮の内容」のところで、そうした時間軸の考え方 が必要ではないか。 ・「合理的配慮の内容」の箇所は、これは職務遂行に付随するものであることを明確にし てはどうか。 ・「過重な負担」での企業の規模について、事務局の説明ではその対象は中小零細企業の みと思える説明であったが、大きな企業ほど法定雇用率を達成するために多くの障害者を 雇い、様々な障害の方に対応しているため、過重な負担となる実態はある。 〔障害者代表の委員からの意見〕 ・ 正社員であった方が事故をきっかけに障害者(中途障害)となり、治療後に復職をする 際、十分配慮もせずに、正職ではなく嘱託雇用とする、職種を変える、配置転換をすると いったことは、差別であると明確にいうべきだ。元の職務でまず働けるような努力がされ ないということがないようにするべき。 ⇒(事務局)別の職種に就かせるのは合理的配慮をした上でのことで、それをせずに雇用 形態を変えたり配属を変えたりすることは差別であり、これは差別禁止指針でも盛り込ん でいる。元の職種に 就くことが本人にとって難しい場合、それが理由でそもそも雇用の場が提供されないとい ったことがないようにという考えもあるので、元の職種にこだわった内容にすることが望 ましいかということもある。 ・「職場における合理的配慮の提供」の箇所で、“障害者が希望する措置の内容を具体的 に申し出ることが困難な場合”とあるが、そもそも申し出をしようかということを検討す るまでに達しない方もいる。第三者のサポートが必要であることを明記してはどうか。 ⇒(事務局)第三者のサポートについては、必ず第三者が入らないといけないかは意見が 分かれる所である。申し出ができること等の情報提供はしっかり行いたい。 ・ 合理的配慮の例示が別表にあることで、イメージがわきやすくなっているが、研究会で はすでにたくさんある合理的配慮の事例を参考に、事業者も独自で配慮の工夫をしていく ような姿勢が必要という議論をしていた。その視点がこの指針では読み取れない。 ⇒(山川座長)研究会では確かにそういった議論があった。この別表にある内容は、中小 企業でもできるレベルのことをという視点での整理にとどまる。  第65回は11月18日に開催されており、その詳細は次号にて報告します。 [厚生労働省]ホーム>政策について>審議会・研究会等> 労働政策審議会(障害者雇用分科会) >第64回労働政策審議会障害者雇用分科会 資料 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000062398.html U.研修会・セミナー、助成団体等関連情報 1.全社協・中央福祉学院 平成26年度 スーパービジョン研修会(コースU)受講者   募集のご案内〜組織としての対応力向上をめざすスーパービジョン〜     本研修会では、社会福祉施設等の管理職員、指導的職員を対象に、福山和女氏(ルーテ ル学院大学教授)ほか数名の講師による演習中心のプログラムによって、組織として取り 組むスーパービジョンの意義や方法について学びます。初日の講義でスーパービジョンの 概念、歴史、構造、内容等を学ぶほか、3日間にわたり、日常業務のなかで行っているス ーパービジョンを意識・理解する演習、スーパービジョンの形態を理解する演習などを行 います。  受講案内・申込書は、全社協・中央福祉学院ホームページ(http://www.gakuin.gr.jp/) からご参照・取得が可能です。皆さまのご受講をお待ちしております。   <日程、受講料など>    ・日 程  : 平成27年1月21日(水)〜1月23日(金)    ・会 場  : 全社協・中央福祉学院(神奈川県三浦郡葉山町上山口1560-44)    ・受講料 : 30,900円    ・申込期限 : 受講定員に若干余裕があり、11月28日(金)の締切を12月12(金) まで延長。    ・事前課題 : 受講にあたっては事前課題を提出いただきます。 ※提出期限は12月22日(月)ですが、申し込まれた時期により別途期限をご案内する場合 がございます。受講決定通知でご確認ください。