障害福祉関係ニュース 平成23年度 17号(障害福祉制度・施策関連情報) 平成23年度/17号(通算278号)平成23年1月18日発行 発行:全国社会福祉協議会 高年・障害福祉部 〒100-8980 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル内 TEL:03-3581-6502 FAX:03-3581-2428 e-mail:z-shogai@shakyo.or.jp ◇◆◇今号の掲載内容◇◆◇ T.障害福祉制度関連情報  1.厚生労働省「第8回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」が開催される(p2)  2.「社会保障・税一体改革素案」が閣議報告される(p7)  3.内閣府「第8回「新しい公共」推進会議」が開催される(p7)  4.厚生労働省「第24回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」が開    催される(p9)  5.厚生労働省「障害福祉計画における計画相談支援の利用者数の算定に当たっての基    本的な考え方」が示される(p11) U.研修会・セミナー、助成団体等関連情報  1.雑誌新刊「月刊福祉(2012年2月号)」のご案内(p12)  2.国立障害者リハビリテーションセンター「国際セミナー『大規模災害と障害者支援』」    のご案内(p13) V.今後の各種会議等の予定(1月)(p15) T.障害福祉制度関連情報 1.厚生労働省「第8回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」が開催される  平成24年1月13日、「第8回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」が開催され、(1) 障害福祉サービス等報酬改定率等、(2)さらに議論が必要な論点、(3)「平成24年度 障害福祉サービス等報酬改定の基本方針(案)」について検討が行われました。 (1)障害福祉サービス等報酬改定率等  「障害福祉サービス等報酬改定率等」については、@平成23年度第4次補正予算案に盛 り込まれた「障害者自立支援対策臨時特例交付金による基金事業の延長」(積み増し額: 115億円、延長期間:平成24年度末までの1年間)、A診療報酬・介護報酬改定等について の厚生労働大臣・財務大臣合意内容、B平成24年度障害保健福祉部予算案について報告が 行われました。 (2)さらに議論が必要な論点  「さらに議論が必要な論点」については、@処遇改善の報酬に係る具体案、A物価の下 落傾向を踏まえた障害福祉サービス等の報酬の見直し、B地域区分の見直し〜対象地域へ の激変緩和の経過措置の具体案〜、C療養介護の報酬に係る具体案、D栄養士配置加算を 本体報酬へ組み込む場合の具体案、E医療型短期入所における夜間のみのニーズへの対応 について論点が示されました。 @処遇改善の報酬に係る具体案  この中で、処遇改善の報酬に係る具体案について、@障害福祉サービス事業所等は介護 保険サービス事業所と比べ、申請率が低くなっていること、A未申請の事業所のアンケー ト結果では、「対象の制約のため困難」(23%)、「事務作業が煩雑」(17%)、「追加 費用負担の発生」(10%)との回答があることなどから、障害福祉の分野における処遇改 善の取組みをより一層推し進める必要があることを考慮し、本来の処遇改善加算の取得が 困難な場合について、現行の要件の簡素化及び事務負担の軽減を行った「処遇改善特別加 算(仮称)」の創設が提案されました。  この「処遇改善特別加算」は、加算の水準5,000円程度を想定しており、キャリアパス要 件、定量的要件や新規要件を問わず、福祉・介護職員を中心として事業所の従業者の賃金 改善が図られることを加算要件としています。 処遇改善特別加算(仮称)  加算の水準:5,000円程度を想定。  加 算 額 = 報酬単価×(加算率×1/3)×単価  加算要件   ・加算要件の緩和による事務作業の簡素化   ・対象職種の柔軟化             ↓    キャリアパス要件、定量的要件や新規要件を問わず、福祉・介護職員を中心として   事業所の従業者の賃金改善が図られていること。 A物価の下落傾向を踏まえた障害福祉サービス等の報酬の見直し  「物価の下落傾向を踏まえた障害福祉サービス等の報酬の見直し」については、前回改 定以後、物価は下落傾向にあることから、原則として一律に基本報酬の見直し(▲0.8%) を行うことが示されました。  なお、その際には、「居宅介護の身体介護・通院等乗降介助」については、介護報酬改 定の動向を踏まえた対応を行うこと、「同行援護」については、基本報酬の見直しは見送 ることとされています。 B地域区分の見直し  「地域区分の見直し」については、対象地域や地域別の上乗せ割合に関して、国家公務 員の地域手当の地域区分(7区分)を採用することとし、官署が所在しない地域のうち対 象となる地域やその上乗せ割合については、診療報酬の考え方を採用することが示されま した。  また、上乗せ割合が変動する地域については、激変緩和のための経過措置を設けること とされ、具体的には、見直しの完全施行は平成27年度からとし、平成24年度から平成26年 度までの間は毎年度段階的(1/4ずつ)に上乗せ割合を引き上げ又は引き下げることが 示されました。 (3)平成24年度障害福祉サービス等報酬改定の基本方針(案)  また、今回の検討チームでは、これまで8回にわたって検討してきた内容を整理した「 平成24年度障害福祉サービス等報酬改定の基本方針(案)」が示されました。  基本方針(案)では、基本的な考え方として、@福祉・介護職員の処遇改善の確保と物 価の動向等の反映、A障害児・者の地域移行・地域生活の支援と経営実態等を踏まえた効 率化・重点化が挙げられています。 @介護職員等によるたんの吸引等の評価  障害福祉サービス等における共通的事項として、「介護職員等によるたんの吸引等の評 価」については、各サービスにおける看護職員の配置の有無や重度者に対する支援の評価 の仕組みの状況等を踏まえ、評価を行うことが示されています。  「施設入所支援(障害者支援施設)」においては、たんの吸引等を実施する事業所の体 制を評価することとし、重度障害者支援加算(T)の算定要件における「特別な医療が必 要であるとされる者」に準ずるものとして、腸ろうによる経管栄養又は経鼻経管栄養を必 要とする者を含めることとされています。  「生活介護」においては、たんの吸引等を実施する事業所の体制を評価することとし、 人員配置体制加算(T)及び(U)の算定要件のうち利用者に関する要件の対象として、 たんの吸引等を必要とする者を追加することとされています。  「訪問系サービス」においては、たんの吸引等を実施する事業所の体制を評価すること とし、特定事業所加算の算定要件のうち重度者対応要件の対象として、たんの吸引等を必 要とする者と追加することとされています。また、特定事業所加算(T)の算定が困難で ある事業所については、たんの吸引等が必要な者に対する支援体制について、利用者1人 につき1日当たりの定額の加算により評価することとされています。 A通所サービス等の送迎の支援に係る評価  「通所サービス等の送迎の支援に係る評価」については、これまで基金事業の「通所サ ービス等利用促進事業」によって実施されてきたものを障害福祉サービス報酬の中で対応 することとし、新たに送迎加算(仮称)を創設することが示されました。また、重度の障 害者の送迎など付き添いが必要な場合については、追加加算が行われることとされていま す。 B食事提供体制加算の適用期限の延長等  平成24年3月31日までの時限措置とされている「食事提供体制加算」については、平成 27年3月31日まで延長することが示されました。 C相談支援  「計画相談支援・障害児相談支援」は、現行のサービス利用計画作成費の基本報酬を踏 まえて基本報酬を設定しつつ、特定事業所加算分を組み入れて報酬単位を引上げ、「地域 移行支援・地域定着支援」は、毎月定額で算定する報酬を設定しつつ、特に支援を実施し た場合等を加算で評価することが示されました。 D生活介護・施設入所支援・短期入所  「生活介護」については、人員配置体制加算の適正化、大規模事業所の基本報酬の適正 化、サービス利用時間に応じた基本報酬の設定が示されました。  「施設入所支援」については、夜間支援体制の評価の充実や報酬請求事務の簡素化のた めの加算の整理として、土日等日中支援加算及び栄養士配置加算を基本報酬へ組み込み、 入院・外泊時加算及び長期入院等支援加算について統合して整理することが示されました。  「短期入所」については、単独型事業所の評価の充実、医療型短期入所の評価の充実、 空床確保・緊急時の受け入れの評価、医療型短期入所における夜間のみのニーズへの対応 が挙げられています。 E就労系サービス  「就労移行支援」の職場実習等を評価し、「就労継続支援B型」の目標工賃達成加算を 拡充することが示されました。  また、「就労移行支援」の一般就労への定着支援を強化し、一般就労への移行実績がな い就労移行支援事業所の評価の適正化を図ること、「就労継続支援A型」の短時間利用者 の状況を踏まえ評価の適正化を図ることが示されました。  「就労継続支援A型・B型」の重度者支援体制加算については、より重度の者を対象と するインセンティブが働くように現行の50%の算定要件を緩和した区分を新設することが 提案されています。  基本方針(案)について、アドバイザーからは、これまでの検討内容を踏まえて整理さ れていると評価するコメントが出されました。  次回は、平成24年1月31日に開催され、報酬算定構造が示される予定です。 平成24年度障害福祉サービス等報酬改定の基本方針のポイント(案) ※全社協高年・障害福祉部整理 【基本的考え方】 (背景)障害福祉サービス関係費は、利用者数の増加等により、この10年間で2倍以上。 厚生労働省・財務大臣合意(平成23年12月21日) ・介護報酬改定の考え方と整合を取り、平成24年度障害福祉サービス等報酬改定は、福祉・介  護職員の処遇改善の確保、物価の下落傾向等を踏まえ、改定率+2.0%とする。 ・改定に当たっては、経営実態等も踏まえた効率化・重点化を進めつつ、障害者の地域移  行や地域生活の支援を推進する方向で対応する。 「当面の障がい福祉施策の推進について」(平成23年12月9日民主党障がい者WT) ・福祉・介護職員の処遇改善に向けた取組の継続や、地域で暮らす障害者やその家族の支  援のための夜間支援の強化や家族のレスパイトのためのサービスの拡充等の提案      ↓ 検討チームのこれまでの検討の積み重ねを、これらの合意等に沿って整理 福祉・介護職員の処遇改善の確保と物価の動向等の反映 ○基金事業として行われてきた福祉・介護職員の処遇改善に向けた取組について、福祉・  介護職員の賃金月額1.5万円相当分の引上げ経費として、新たに処遇改善加算(仮称)を  創設し、引き続き処遇改善が図られる水準を担保。   *障害福祉サービス事業所等の方が介護保険サービス事業所と比べて交付金の申請率    が低く留まっていること等を踏まえ、福祉・介護職員の処遇改善をより一層推し進    めるために、加算要件を緩和した一定額の加算(福祉・介護職員の賃金月額0.5万円    相当分)を併せて創設。 ○改定率の決定に当たっての考え方を踏まえ、前回改定以降の物価の下落傾向を反映させ、  原則として一律に(▲0.8%)基本報酬を見直し。 障害児・者の地域移行・地域生活の支援と経営実態等を踏まえた効率化・重点化 ○地域で暮らす障害児・者やその家族が地域社会で安心して暮らすことができるよう、夜  間支援の強化や家族のレスパイトのためのサービスの拡充等 ○障害者自立支援法・児童福祉法の一部改正法の平成24年4月からの円滑な施行のため、  相談支援や障害児支援について適切な報酬設定 ○前回改定の効果の検証、定員規模に応じた経営実態等を踏まえた効率化・重点化 ※今回の改定が企図した効果を挙げているかどうか、客観的なデータに基づく検証を行っ  て次回改定の検討に活かすなど、不断の取組が重要。 【各サービスの報酬改定の基本方向】(主なもの) 1.福祉・介護職員の処遇改善の確保と物価の動向等の反映以外の共通的事項 ○介護職員等によるたんの吸引等を評価。 ○基金事業として行われてきた通所サービス等の送迎に係る支援を評価。 ○食事提供体制加算の適用期限を3年間延長。 ○国家公務員の地域手当の地域区分(7区分)に倣って地域区分を見直し。  (平成24〜26年度にかけて毎年度きめ細かく調整し、27年度から完全施行。) 2.相談支援 ○計画相談支援・障害児相談支援は、現行のサービス利用計画作成費の基本報酬を踏まえ  て基本報酬を設定しつつ、特定事業所加算分を組み入れて報酬単位を引上げ。 ○地域移行支援・地域定着支援は、毎月定額で算定する報酬を設定しつつ、特に支援を実  施した場合等を加算で評価。 3.訪問系サービス ○介護報酬改定の動向を踏まえ、サービス提供責任者の配置基準を見直し。 ○家事援助の時間区分を30分間隔の区分けから15分間隔の区分けへと見直し。 ○重度訪問介護・行動援護の特定事業所加算の経過措置を3年間延長。 4.生活介護・施設入所支援・短期入所 ○生活介護の人員配置体制加算を適正化、大規模事業所の基本報酬を適正化、サービス利  用時間に応じて報酬を設定。 ○施設入所支援の夜間支援体制等の評価を充実。 ○短期入所の評価を充実(単独型・医療型の評価を充実、空床確保・緊急時受け入れを評  価)。 5.共同生活援助(グループホーム)・共同生活介護(ケアホーム)・自立訓練 ○グループホーム・ケアホーム・宿泊型自立訓練の夜間支援体制や通勤者の生活支援を評  価。 ○事業所の規模に応じてケアホームの評価を適正化。 ○宿泊型自立訓練の看護職の配置を評価、長時間の支援が必要な者を3年間一定で評価。 6.就労系サービス ○就労移行支援の職場実習等を評価、就労継続支援B型の目標工賃達成加算を拡充。 ○就労移行支援の一般就労への定着支援の強化、一般就労への移行実績がない就労移行支  援事業所の評価を適正化、就労継続支援A型の短時間利用者の状況を踏まえ評価を適正  化。 ○就労継続支援A型・B型の重度者支援体制加算について、より重度の者を対象とするイ  ンセンティブが働くように、現行の50%の算定要件を緩和した区分を新設。 7.障害児支援(含:重症心身障害児施設から療養介護への移行) ○新体系に円滑に移行できるように現行の水準を基本に報酬を設定しつつ、様々な障害を  受け入れることができるように報酬上評価。 ○児童発達支援管理責任者は、別途専任で配置した場合に加算。 ○サービス利用時間に応じて障害児通所支援の報酬を設定。 ○放課後等デイサービスの学校と事業所との間の送迎を報酬上評価。 ○障害児入所支援の小規模グループケアによる療育や心理的ケアを報酬上評価。 ○18歳以上の障害児施設入所者が引き続き必要なサービスが受けられるように配慮。 [厚生労働省] 第8回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000204ry.html 2.「社会保障・税一体改革素案」が閣議報告される  平成24年1月6日、政府・与党社会保障改革本部は、消費税率引き上げ等を盛り込んだ 「社会保障・税一体改革素案」を正式決定し、同日、素案は閣議報告されました。  素案では、社会保障改革の方向性として、@未来への投資(子ども・子育て支援)の強 化、A医療・介護サービス保障の強化、社会保険制度のセーフティネット機能の強化、B 貧困・格差対策の強化(重層的セーフティネットの構築)、C多様な働き方を支える社会 保障制度(年金・医療)へ、D全員参加型社会、ディーセント・ワークの実現、E社会保 障制度の安定財源確保が掲げられています。  障害者施策に関しては、「障害者が地域社会で安心して暮らすための総合的な障害者施 策の充実については、制度の谷間のない支援、障害者の地域移行・地域生活の支援等につ いて検討し、平成24年通常国会に法案を提出する」こととされています。  また、所得保障等については、「障害基礎年金への加算に加え、障害者の就労を支援し、 障害者の所得保障や社会参加の充実を図る」こととされています。 [内閣官房] 社会保障・税一体改革素案(平成24年1月6日 政府・与党社会保障改革本部決定) http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/seihu_yotou/240106kettei.pdf [官邸] 社会保障・税一体改革素案について(平成24年1月6日 閣議報告) http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/pdf/240106houkoku.pdf 3.内閣府「第8回「新しい公共」推進会議」が開催される  平成24年1月12日、「第8回「新しい公共」推進会議」が開催され、@「新しい公共」 推進会議の検討課題等、A「新しい公共」に係る政府の取組について議論が行われました (構成員は下記のとおり)。  「新しい公共」推進会議の検討課題等については、推進会議を「制度整備から実行へ」、 新たなフェーズとして再スタートさせ、今後、特に、「新しい公共」の担い手による実際 の活動が地域社会に幅広く広がっていくことを後押ししていくこととし、検討課題として 下記の項目が示されました。  @新たな寄附税制や改正NPO法の円滑な施行・周知に向けた取組の推進  A拡充された寄附税制等の下で、「新しい公共」の担い手による実際の活動の広がり状   況を確認するとともに、その広がりを制約している条件がある場合は、その是正策を   検討  Bこれまでの「新しい公共」円卓会議及び「新しい公共」推進会議の提案に対する「政   府の対応」を着実に実施していくためのフォローアップ  C全国における「新しい公共」の活動事例についての情報発信  等  「新しい公共」に係る政府の取組については、@「新しい公共」円卓会議の提案と制度 化等に向けた政府の対応、A「新しい公共」推進会議の提案と制度化等に向けた政府の対 応等について報告が行われました。  この中で、新しい寄付税制等に関して、税制控除対象法人数が示され、社会福祉法人の 税額控除の対象法人数は、国所管で18法人(平成23年12月1日時点)、地方所管で73法人 (平成23年11月15日時点)となっています。 税額控除対象法人数一覧 ※Microsoft Word 版の障害福祉関係ニュースをご覧下さい。 【参考】絶対基準  実績判定期間において、3,000円以上の寄附金を支出した者が、平均して年に100人以上 いること。 「新しい公共」推進会議 構成員 平成24年1月12日 太田 達男  公益財団法人公益法人協会理事長 小澤 浩子  東京都赤羽消防団副団長 金子 郁容  慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授 北城 恪太郎 日本アイ・ビー・エム株式会社最高顧問 黒田 かをり 一般財団法人CSOネットワーク事務局長・理事 納谷 廣美  明治大学学長 新浪 剛史  株式会社ローソン代表取締役社長 CEO 早瀬  昇  社会福祉法人大阪ボランティア協会常務理事        特定非営利活動法人日本NPOセンター副代表理事 藤岡 喜美子 特定非営利活動法人市民フォーラム21・NPOセンター事務局長        公益社団法人日本サードセクター経営者協会執行理事兼事務局長 松原  明  特定非営利活動法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会副代表理事 山田 秀昭  社会福祉法人全国社会福祉協議会理事・事務局長 [内閣府] 第8回「新しい公共」推進会議 http://www5.cao.go.jp/npc/shiryou/22n8kai/22n8kai.html 4.厚生労働省「第24回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」が開催される  平成24年1月11日、「第24回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」 が開催され、医療保護入院制度について検討が行われました。  検討に当たって、医療保護入院の制度と現状、医療保護入院が生じる事例が報告され、 その上で、医療保護入院に関する議論を進めるに当たっての留意点(@医療保護入院の二 面性、A医療保護入院制度自体の持つ制度的課題、B治療へアクセスする方法、C地域精 神保健福祉における対応、D保護者以外による代替の可能性、E医療保護入院の継続期間、 F「入院に同意できない」状況の分類)が示されました。  また、医療保護入院制度に関する論点として、@入院に至る前の対応、A現行の医療保 護入院の在り方、B入院中、退院時、退院後の対応、C医療費負担のあり方が挙げられま した。 医療保護入院制度について ※全社協高年・障害福祉部整理 検討に当たっての留意点 (留意点1)医療保護入院の二面性  ○医療保護入院は、   ・本人にとっては、強制性を伴う入院である一方、治療にアクセスすることができる、   ・家族にとっては、本人の意思に反する入院の手続きを取ることが大きな負担になる    一方、本人に治療を受けさせることができる、   制度であり、本人、家族いずれにとっても、利点と問題点のいわば「二面性」がある   と言える。   その中で、本人にとっての「強制性」と、「保護者の負担」が課題となっている。 (留意点2)医療保護入院制度自体の持つ制度的課題  ○現在の医療保護入院制度には、本人の同意が得られない中で、(留意点1)で挙げた   「治療へアクセスする権利を保障する」という利点があるものの、入院の必要性の判   断に加え、保護者による同意という構成をとっているため、   ・保護者の同意がなければ、入院の必要性があったとしても入院できない、   ・本人が退院したくても、保護者の同意がなければ退院することができない状況もあ    り得る、   という制度的な課題を持っている。 (留意点3)治療へアクセスする方法  ○現在は、医療保護入院が治療へアクセスする権利を保障するために設けられた唯一の   制度であるが、他に医療保護入院を代替する手段があるか。 (留意点4)地域精神保健福祉における対応  ○自傷他害のおそれはないとしても、精神疾患による症状のために、本人が苦しむこと   があることはもちろん、家族や周囲の人、地域住民が何らかの負担を感じていること   も多い。   現実に生じうるこうした問題に対して、地域精神保健医療福祉の観点から、医療保護   入院以外でどのような解決方法が考えられるか。 (留意点5)保護者以外による代替の可能性  ○「保護者の負担」の課題に対して、「保護者以外の者が同意する」形で課題解決を図   ることが可能か。 (留意点6)医療保護入院の継続期間  ○入院時の手続きだけではなく、入院後の医療保護入院の継続期間について、実際の状   況や分析を踏まえながら、着目できないか。 (留意点7)「入院に同意できない」状況の分類  ○統合失調症に代表されるように、病識がないために入院を明確に拒んでいる場合と、   再発を繰り返している統合失調症患者や、認知症に代表されるように、判断能力自体   が減退しているために入院に対する意思表示が困難な場合を、分けて考えることが可   能か。 医療保護入院に関する論点 (1)入院に至る前の対応  ○精神疾患の症状が出て、生活上の問題が生じた場合に、「治療へアクセスする」とい   う観点から、医療保護入院以外に、地域精神保健医療福祉の面でどのような解決方法   が考えられるか。 (2)現行の医療保護入院の在り方について  ○自傷他害のおそれはないが、治療の必要があり、同意をすることが困難な人がいる以   上、措置入院、任意入院以外の入院形態をなくすことは困難ではないか。  ○その際、保護者の同意を要件とすることが適切か。  ○保護者の同意を要件としない場合、どのような手続きが考えられるか。  ○病識がなく入院に同意できない人と、判断能力が低下していて入院に同意できない人   を分けて考えることが可能か。 (3)入院中、退院時、退院後の対応  ○入院中の権利擁護の観点から、入院後の医療保護入院の継続期間についてどのように   考えるか。  ○家族関係や地域での受け皿の問題などで入院期間が延びる状況が生じないために、ど   のような対応が必要か。 (4)医療費負担のあり方  ○現行制度でも、医療保護入院による入院医療費の自己負担は、本人(又は扶養義務者)   が負担する仕組みとなっているが、保護者の同意を要件としない制度とした場合、医   療費負担をどのように考えるか。 [厚生労働省] 第24回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001zwut.html 5.厚生労働省「障害福祉計画における計画相談支援の利用者数の算定にあたっての基本   的な考え方」が示される  平成23年12月27日、厚生労働省は、障害福祉計画の作成にあたり、計画相談支援の利用 者数の算定にあたっての基本的な考え方を示した「障害福祉計画における計画相談支援の 利用者数の算定にあたっての基本的な考え方」(障障地発1227第3号/平成23年12月27日) を発出しました。 障害福祉計画における計画相談支援の利用者数の算定に当たっての基本的な考え方につい て 1 計画相談支援の利用者数は、平成24年度から施行後3年間で計画的に、障害福祉サー   ビス又は地域相談支援を利用するすべての障害者又は障害児の人数が対象となるよう   に見込むこと。 2 新規利用者、現行のサービス利用計画作成費の支給対象者、施設入所者、その他市町   村長が必要と認める者を優先して拡大すること。 3 現状の相談支援専門員数や今後の相談支援専門員数の増加見込みを考慮して利用者数   を計画的に拡大すること。 4 指定特定相談支援事業者の業務量を考慮し、サービス利用支援及び継続サービス利用   支援の月ごとの利用者数ができる限り平準化するように見込むこと。 5 障害福祉計画における継続サービス利用支援については、以下の期間と対象者数を参   考に月ごとの利用者数を算定する。 (1)在宅の障害福祉サービス利用者    @現行のサービス利用計画作成費の対象者等(1割程度見込む) → 毎月実施    A@以外の者(9割程度見込む)               → 6ヶ月ごとに1回実施 (2)施設入所者                         → 1年ごとに1回実施 U.研修会・セミナー、助成団体等関連情報 1.新刊図書「月刊福祉(2012年2月号)」のご案内  「月刊福祉(2012年2月号)」では、平成23年6月7日に成立した「障害者虐待防止法」 について特集しており、法律の概要の解説、法律の抱える課題、関係者たちがこの法律を どのようにとられているのか等を整理しています。 月刊福祉(2012年2月号) [出 版 社]全国社会福祉協議会出版部 [サ イ ズ]B5判 104頁 [価  格]1,020円(本体 971円) [主な内容]特集「障害者虐待防止の新たな展開」       2011年6月17日、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関       する法律」(障害者虐待防止法)が参議院で可決・成立し、2012年10月から       施行される。法の概要を解説するとともに、法の抱える課題を考え、また、       関係者たちはどのようにこの法律をとらえているのか、2012年の施行を前に       虐待防止、権利擁護について整理する。       【論文T】傷つく障害者 障害者虐待の実態―虐待はいつ、どこで行われてい            るのか         野澤 和弘(毎日新聞論説委員、NPO法人PandA−J副代表)       【論文U】障害者虐待防止法とは         佐藤 彰一(法政大学法科大学院教授、弁護士、PACガーディアンズ         理事長)       【報告】障害者虐待防止法の施行に向けた対応について         厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課地域移行・障害児支         援室       【提言1】真に実効性のある法となるために         岡部 耕典(早稲田大学文化構想学部准教授)       【提言2】法の周知徹底に向けて         中原  強(財団法人日本知的障害者福祉協会会長)       【提言3】難しいものと思わせない施策を望む         木村 良二(OKIワークウェル統括コーディネータ)       【論文V】施設職員の権利擁護意識の徹底に向けて         久木元 司(鹿児島県/社会福祉法人常盤会理事長)       【論文W】家族への支援         和田 忠志(医療法人財団千葉健愛会理事長、あおぞら診療所高知潮江         院長)       【論文X】障害者虐待防止のさらなる推進に向けて         平田  厚(明治大学法科大学院教授、弁護士) [全社協出版部] 月刊福祉(2012年2月号) http://www.fukushinohon.gr.jp/esp.cgi?_page=_index&_page2=contents&_page3=detailmagazine_g 2.国立障害者リハビリテーションセンター「国際セミナー『大規模災害と障害者支援』」   のご案内  地震、津波、台風、豪雨・豪雪、火山爆発などによる大規模災害は、障害のある人々を 理不尽に困窮させ、新たな障害をもつ人々の集団を生み出すことにより、障害に多大な影 響を及ぼします。障害と大規模災害について、災害の直近の影響は障害のある人々に特化 した課題と新たに障害を持つことになった人々に特化した課題に分けられます。災害後の 対応としては急性期(acute phase)と再建期(reconstruction phase)の2段階に分けて 整理されます。さらにリハビリテーションに関しては、病院などの医療施設に基盤を置く リハビリテーションとコミュニティに基盤を置くリハビリテーションなどの領域で多くの 課題があげられます。それぞれ、地域により国により重要度や重点的なアプローチ手法な どにも違いがあります。  今回の国際セミナーでは、中国とインドネシアから海外での大災害におけるリハビリテ ーションの取組みについて講演をいただき、わが国からは先の東日本大震災における障害 のある人々の被災状況、支援の取組みについて発表していただき、大規模災害と障害とリ ハビリテーションについて、課題の整理と将来への対応に役立てるため討論を行います。 国際セミナー「大規模災害と障害者支援」   [開催日時]平成24年2月11日(土) 13:00〜17:30 [開催場所]国立障害者リハビリテーションセンター学院6F大研修室        (埼玉県所沢市並木4−1、西武新宿線航空公園駅東口より徒歩15分) [主  催]国立障害者リハビリテーションセンター       (WHO指定研究協力センター) [使用言語]日本語及び英語(日英同時通訳)、手話通訳、要約筆記 [参 加 費]無料 [締  切]平成24年2月6日(月) [主な内容]<基調講演>       @「四川地震における救急リハビリテーション支援」        四川大学華西医院リハビリテーション部教授 何 成奇       A「災害時における早期リハビリテーションの役割−インドネシアの経験か        ら−」        インドネシア大学チプト・マングンクスモ病院リハビリテーション部教授        Angela Tulaar       <発表>       @「東日本大震災時の被災障がい者の実体験」        全国脊髄損傷者連合会 岩手県支部副支部長 日當 万一       A「東日本大震災の300日記録」        宮城県ろうあ協会事務局長 浅野 順一       B「9ヶ月後に判明した被災視覚障害者の全容と支援」        日本盲人福祉委員会 東日本大震災視覚障害者支援対策本部事務局長 加藤        俊和       C「東日本大震災における宮城県の被災障害者支援活動−肢体不自由を中心        に−」        宮城県リハビリテーション支援センター所長 樫本 修       D「発達障害情報・支援センターにおける東日本大震災時の情報提供と今後        の取り組み」        国立障害者リハビリテーションセンター発達障害情報・支援センター言語        聴覚士 東江 浩美       E「開発途上国におけるリハビリテーション教育の促進について」        四川大学華西医院リハビリテーション部副部長 何 紅晨       <会場との質疑応答、ディスカッション> [問合せ先]国立障害者リハビリテーションセンター管理部企画課 国際協力係(西村、       千田)        TEL 04-2995-3100 (内2148、2149) FAX 04-2995-3661        E-mail whoclbc@rehab.go.jp [国立障害者リハビリテーションセンター] 国際セミナー「大規模災害と障害者支援」 http://www.rehab.go.jp/whoclbc/japanese/seminar/seminar.html V.今後の各種会議等の予定 1月  1月19日 厚生労働省「全国厚生労働関係部局長会議」(〜20日)  1月23日 内閣府「第37回障がい者制度改革推進会議」  1月24日 厚生労働省「第3回障害者雇用促進制度における障害者の範囲等の在り方に       関する研究会」  1月25日 厚生労働省「第88回社会保障審議会介護給付費分科会」  1月27日 内閣府「第12回障がい者制度改革推進会議差別禁止部会」  1月27日 全社協「平成23年度都道府県・指定都市社協 常務理事・事務局長会議」  1月27日 厚生労働省「第3回地域の就労支援の在り方に関する研究会」