月刊 障害福祉関係ニュース 9月号(障害福祉制度・施策関連情報) 平成22年度/9月号(通算251号)平成22年9月16日発行 発行:全国社会福祉協議会 高年・障害福祉部 〒100-8980 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル内 TEL:03-3581-6502 FAX:03-3581-2428 e-mail:z-shogai@shakyo.or.jp ◇◆◇今月号の掲載内容◇◆◇ T.障害福祉制度関連情報  1.「障がい者制度改革推進会議」(第19回)が開催される(p2)  2.「障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会」(第6回)が開催される(p3)  3.厚生労働省「障害福祉サービス等の利用状況(平成22年5月サービス提供分)」を    公表(p5)  4.厚生労働省「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」(第5回、    第6回)が開催される(p5)  5.内閣府「『障害』の表記についての意見」を募集(p7) U.全社協の活動状況  1.厚生労働省・全社協「平成22年度 『介護の日』フォーラム」のご案内(p8) V.研修会・セミナー、助成団体等関連情報  1.損保ジャパン記念財団「平成22年度社会福祉助成・自動車購入費助成」のご案内(p9) W.今後の各種会議等の予定(9月〜10月)(p9) T.障害福祉制度関連情報 1.「障がい者制度改革推進会議」(第19回)が開催される  平成22年9月6日、「第19回障がい者制度改革推進会議」が開催され、@障害者基本法 の総則と各則の改正、A推進会議と総合福祉部会の合同作業チーム(「就労」、「医療」、 「障害児」)について協議が行われました。 障害者基本法の総則と各則の改正について  障害者基本法の総則関係については、構成員から下記の意見が出されました。  ○目的規定には、障害者権利条約の規定を尊重し、基本法にも盛り込むべきである。  ○「障害者」の定義の見直しについては、「谷間のない」、「社会モデル」、「障害者   権利条約の関係条項を念頭に置く」の3つの観点が必要である。  ○障害を理由とする差別の定義については、「合理的配慮」、「差別」、「直接差別」、   「間接差別」、「補助者・保護者への差別」等の定義を明らかにすべきである。  ○自ら選択した地域における自立した生活を営むことの権利を明確にすべきである。  ○日常生活だけでなく、地域で共に学ぶ、働く等の社会生活全般にわたることを明確に   した規定にすべきである。  ○障害者に関する施策の策定において、当事者や障害者団体の参画を保障すべきである。  その後、@住宅、A文化・スポーツ、B障害の予防、Cユニバーサルデザインについて 検討が行われ、構成員から下記の意見が出されました。  ○「住宅」に関しては、現行法では、公営住宅の確保ぐらいしか読み取れず、障害者が   どこで誰と暮らすことを決める権利について保障される内容にしていくべきである。  ○「文化・スポーツ」に関しては、一般の文化・スポーツと区別しないインクルージョ   ンを原則としつつも、必要な設備や本人の希望を尊重するという視点からは一般の文   化・スポーツと区別することも必要である。  ○「障害の予防」に関しては、早期発見・治療の重要性を踏まえつつ、早期発見、早期   治療、障害の予防はそれぞれ切り離して考えるべきである。  ○「ユニバーサルデザイン」に関しては、インクルーシブ社会の実現に大きな意義があ   るが、多様な障害の特性に対応できる補完が必要である。 推進会議と総合福祉部会の合同作業チームについて  推進会議と総合福祉部会の各構成員による「合同作業チーム」の編成について、東室長 より下記の提案がありました。 ◆就 労 対象分野:障害者の雇用の促進、福祉的就労に従事する障害者に対する支援、職場におけ      る合理的配慮や必要な支援の整備 座  長:松井 亮輔 構成員 委  員:竹下 義樹 構成員、新谷 友良 構成員 ◆医 療 テ ー マ:精神障害者に対する強制入院等の見直し、地域医療の充実と地域生活への移行、      精神医療の一般医療体系への編入、医療にかかる経済的負担の軽減、地域生活      を容易にするための医療のあり方 座  長:堂本 暁子 構成員 委  員:関口 明彦 構成員、川崎 洋子 構成員 ◆障害児 テ ー マ:障害児やその保護者に対する支援、児童福祉における障害児支援の位置づけ 座  長:大谷 恭子 構成員 委  員:長瀬 修 構成員  次回は、9月27日に開催され、障害者基本法の改正について、住宅、文化・スポーツ、 障害の予防、ユニバーサルデザインに係る関係省庁からのヒアリングが行われる予定です。 [内閣府] 第19回障がい者制度改革推進会議 資料 http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_19/index.html 第19回障がい者制度改革推進会議 動画配信 http://wwwc.cao.go.jp/lib_05/video/suishin18.html 2.「障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会」(第6回)が開催される  平成22年8月31日、「第6回障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会」が開催され、 「障がい者総合福祉法(仮称)の論点表」に示された論点のうち、分野D「支援(サービ ス)体系」、E「地域移行」、F「地域生活の資源整備」について議論が行われました。  また、個別分野やテーマごとにより詳細な議論を行うこと等を目的として、平成23年10 月以降に総合福祉部会の下に設置が予定されている「部会作業チーム」の役割と運営につ いて説明がなされました。 分野D「支援(サービス)体系」について  支援(サービス)体系について、@支援(サービス)体系のあり方、A生活実態に即し た介助支援(サービス)等、B社会参加支援(サービス)、C就労、D地域での住まいの 場の確保・居住サポート、E権利擁護支援等を論点に検討が行われ、構成員から下記の意 見が出されました。  ○当事者からの聞き取りとニーズ調査が必要であり、個別ニーズを把握した上で支援を   考えることが必要である。また、ニーズ把握においては相談支援が重要であり、ニー   ズに支援を結びつけることが重要である。  ○介護給付と訓練等給付を分けることの合理性はなく、利用する側から問題を捉え一元   化すべき。  ○市町村の創意工夫や裁量で可能となる事業の仕組みは必要であるが、一定の水準の事   業が実施できるような財政的支援が必要である。  ○パーソナル・アシスタンス・サービスについて、個々のニーズにあわせて対応できる   ように制度化を検討すべき。また、総合的なニーズをサービスに結びつけるためのケ   アマネジメント機能が必要である。  ○福祉と労働施策との縦割りを改めるべきである。  ○公営住宅の優先入居枠の拡大、グループホーム等の整備、家賃補助の制度化やホテル   コスト相当の給付等を含め、住まいの場の確保や拡充を図るべき。 分野E「地域移行」について  地域移行について、@地域移行の支援、並びにその法定化、A社会的入院等の解消等を 論点に検討が行われ、構成員から下記の意見が出されました。  ○どこで誰と暮らすかを選択できるようにするため、福祉サービスの充実、特に地域で   の暮らしが可能となる基盤・資源の整備が必要である。重度の障害者の地域生活を支   える住まいの多様性や医療的なケアを含めた総合的な支援の拡充が必要である。  ○相談支援や地域生活体験のプログラム、公的保証人制度、地域移行支度経費支援、権   利擁護等の人員体制の充実が必要である。  ○地域には資源等の差があり一概に議論できるものではなく、地域の特性を踏まえた移   行の議論も必要である。 分野F「地域生活の資源整備」について  地域生活の資源整備について、@地域生活資源整備のための措置、A自立支援協議会、 B長時間介助等の保障、C義務的経費化と国庫負担基準、D国と地方の役割等を論点に検 討が行われ、構成員から下記の意見が出されました。  ○現在の地域生活支援事業のように十分な補助金が交付されずに市町村に財源不足をも   たらしている状況はなくすべき。  ○ナショナルミニマムは、どの自治体でも確保できるようにし、上乗せ横出しは市町村   の裁量とすべきではないか。  ○障害者権利条約の批准においても当事者の参画が重視されている。国レベルだけでは   なく、各地方レベルで住民自治という観点からも行政に関わる仕組みが重要であり、   そのような観点からも自立支援協議会のあり方等について検討すべきではないか。 「作業チーム」の編成について  10月以降に編成される「部会作業チーム」の役割と運営について佐藤総合福祉部会長よ り提案がありました。部会作業チームのメンバーについては、「部会構成員の希望をでき るだけ踏まえ、座長打合せ会で協議しながら、部会三役及び内閣府障がい者制度改革推進 会議担当室長において、部会構成員の中から指名する」とし、また、「部会構成員は一期 につき一の部会作業チームに参加できる」等の内容の提案がありました。加えて、各部会 作業チームの座長について、次のとおり提案され、承認されました。  @法の理念・目的…藤井 克徳 座長  A障害の範囲と選択と決定   ・障害の範囲…田中 伸明 座長   ・選択と決定・相談支援プロセス(程度区分)…茨木 尚子 座長  B施策体系   ・訪問系…尾上 浩二 座長   ・日中活動とGH・CH・住まい方支援…大久保 常明 座長   ・地域生活支援事業の見直しと自治体の役割…森 祐司 座長  次回の部会は9月21日に開催され、分野G「利用者負担」、分野H「報酬や人材確保等」、 分野I「その他」について検討が行われる予定です。 [厚生労働省] 第6回障がい者制度改革推進会議総合福祉部会 資料 http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2010/08/0831-1.html 第6回障がい者制度改革推進会議総合福祉部会 動画配信 http://www.youtube.com/watch?v=TcmQ4X8yO0s 3.厚生労働省「障害福祉サービス等の利用状況(平成22年5月サービス提供分)」を公表  平成22年8月31日、厚生労働省は、国保連合会からの支払い実績データをもとに、障害 福祉サービス等の利用者数、1人当たりの費用額、利用者負担額等の状況等を抽出・集計 した「障害福祉サービス等の利用状況」を公表しました。  平成22年5月サービス提供分の状況は、利用者数(実数)が55.3万人(+0.8万人)、 総費用額が904.3億円(▲12.9億円)、利用者負担額が3.4億円(+0.1億円)、負担率(利 用者負担額/総費用額)が0.37%(同率)、1人当たりの費用額が16.4万円(▲0.4万円) となっています(※( )内は前月比増減)。 [厚生労働省] 障害福祉サービス等の利用状況(平成22年5月サービス提供分) http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/dl/01.pdf 4.厚生労働省「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」 (第5回、第6回)が開催される (1)第5回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム  平成22年9月2日、「第5回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」 (主担当:厚生労働大臣政務官)が開催され、認知症と精神科医療の現状について検討が 行われました。  この検討チームは、本年5月に設置後、6月中旬までに4回開催し、アウトリーチ体制 の具体化に関する検討を行ってきました。今回からは、第2ラウンドとして、認知症患者 と精神科入院医療に関し、@認知症患者に対する入院医療の役割の明確化、A現在入院し ている認知症患者に対する対応、B今後入院医療を要さない人が入院を継続しないための 取り組みを論点に検討が進められる予定です。  今回は、厚生労働省より、精神病床における認知症入院患者の状況について説明があっ た後、構成員同士の意見交換が行われ、下記の意見が出されました。  ○認知症患者に対する精神科病院の対応だけでなく、精神科病院のあり方そのものにつ   いても検討を行うべきである。  ○検討会の議論としては、精神科病院に入院している認知症患者への対応が中心になる   のかもしれないが、認知症患者への対応については、地域の中でいかに支えるのかを   基本にすべきである。  ○論点に挙げられていないが、認知症や統合失調症等の精神疾患に対する予防について   も検討していくべきである。  ○精神科病院に入院している認知症患者への精神科医療のかかわりについて、評価も含   め、検討していくことが必要である。  また、精神科病院における認知症入院患者に対する医療の状況、患者の状態等について、 既存の調査では把握されていない点を把握するために「精神病床における認知症入院患者 に関する調査」を実施することが決まりました。  次回以降は、構成員からのヒアリングが行われる予定です。ヒアリング内容は、医療に 関する事項として、@認知症患者に対する治療内容と治療経過(現状)、A精神科病院に おいて認知症患者に対して行う医療の役割、福祉・介護に関する事項として、@認知症利 用者への対応、A精神科病院において認知症患者に対して行う医療の役割が挙げられてい ます。 (2)第6回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム  平成22年9月13日、「第6回新たな地域保険医療体制の構築に向けた検討チーム」が開 催され、精神科医療関係者の3名(@河ア構成員〔社団法人 日本精神科病院協会 副会長〕、 A三根構成員〔医療法人 幸明会 新船小屋病院 院長〕、B長野構成員〔NPO法人 ハー トinハートなんぐん市場 理事〕)によるヒアリングが行われました。その後、構成員同 士の意見交換が行われ、下記の意見が出されました。  ○精神科病院では、認知症患者に対して、@本人の話をじっくり聴くこと、A本人の心   理的なサポートが不足しているように思われる。また、精神科病院の人員配置上、認   知症患者をケアする職員が不足している。  ○将来ビジョンも大切であるが、認知症は待ったなしの状況であるため、即効性のある   施策を早急に実施していくべきである。  ○地域の中にいる身体合併症の患者については、医療の側からアウトリーチしていくこ   とが必要である。  ○認知症患者に対する薬物療法が適切であるかどうか検証が必要である。  また、「精神病床における認知症入院患者に関する調査」の調査票に関する検討が行わ れ、「日常生活自立度」やIADL(手段的日常生活動作)についての項目を詳細にすべ きとの意見が出されました。  次回は、9月16日に開催され、介護・福祉関係者等6名(@三上構成員〔社団法人 日 本医師会 常任理事〕、A栗林構成員〔社会福祉法人 雄勝福祉会 平成園 施設長〕、B阿 式構成員〔特別養護老人ホーム 長春苑 施設長〕、C松浦構成員〔医療法人財団 青山会 介護老人保健施設 なのはな苑 看護部長〕、D柴田構成員〔NPO法人 楽 理事長〕、 E東構成員〔医療法人 緑の風 理事長〕)からヒアリングが行われる予定です。 [厚生労働省] 第5回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000r3oa.html 5.内閣府「『障害』の表記についての意見」を募集  推進会議の下に設けられた「『障害』の表記に関する作業チーム」では、『第一次意見』 を踏まえ、「障害」の表記についてどのような表記とすべきか検討を始めているところで すが、今後の議論の参考とするために「障害」の表記について広く意見を募集しています ので、ご案内します。 (参考)「障害者制度改革の推進のための基本的な方向性(第一次意見)」 (平成22年6月7日) 第3 障害者制度改革の基本的方向と今後の進め方  2.基礎的な課題における改革の方向性  7)障害の表記  「障害」の表記については、「障害」のほか、「障がい」「障碍」「しょうがい」等の 様々な見解があることを踏まえ、障害者の「者」にあたる部分の表記の在り方も含め、推 進会議としては、今後とも、学識経験者等の意見を聴取するとともに、国民各層における 議論の動向を見守りつつ、それぞれの考え方を整理するなど、引き続き審議を行う。 [内閣府] 「障害」の表記についての意見募集 https://form.cao.go.jp/shougai/opinion-0004.html U.全社協の活動状況 1.厚生労働省・全社協「平成22年度 『介護の日』フォーラム」のご案内  厚生労働省・全社協は、平成20年度に設定された「介護の日」を関係者に限らず広く国 民に周知するとともに、「福祉人材確保重点実施期間」の中央行事として、若い世代や転 職希望者等に向け、介護・福祉分野の仕事の魅力や重要性を発信することを目的に「『介 護の日』フォーラム」を開催します。 【主  催】厚生労働省/社会福祉法人 全国社会福祉協議会 【期  日】平成22年11月11日(木)13:00〜16:30 【会  場】プリズムホール(東京都文京区後楽1-3-61) 【参加対象】一般、学生、求職者、介護・福祉従事者等 【定  員】300名(記念講演会場) 【参 加 費】無料 ※申込不要 【主な内容】<記念講演>        「これから福祉、介護の世界で働く人へのメッセージ」         講師:生島 ヒロシ 氏(フリーアナウンサー)       <介護職員による「ユニークな取り組み」発表会>       <介護体験・何でも相談会等各種ブース>       ※当日は同会場にて厚生労働省/東京労働局共催の「介護就職デイ」(就職        フェア等)も同時開催されます。 [厚生労働省] 平成22年度「介護の日」フォーラム http://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/kaigo-day/forum10.html V.研修会・セミナー、助成団体等関連情報 1.損保ジャパン記念財団「平成22年度社会福祉助成・自動車購入費助成」のご案内  損保ジャパン記念財団では、障害者の在宅福祉活動を行う団体を対象とした「自動車購 入費助成」を実施しています。  この度、平成22年度社会福祉助成「自動車購入費助成」の応募が開始されましたので、 ご案内いたします。   【対 象 者】@主として障害者の在宅福祉活動を行う団体       A東日本地区に所在する団体        (北海道・青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島・東京・神奈川・埼玉・        千葉・茨城・栃木・群馬・新潟・長野・山梨・富山・石川・福井・静岡・        愛知・岐阜・三重)       B特定非営利活動法人、社会福祉法人(主として小規模通所授産施設に限定)        の法人格を取得している団体、あるいは取得を目指している団体 【助 成 金】1件100万円まで(総額1,000万円) 【募集期間】平成22年9月16日(木)〜9月30日(木) [財団法人損保ジャパン記念財団] 平成22年度社会福祉助成 自動車購入費助成 http://www.sj-foundation.org/jyosei/jidousya.html W.今後の各種会議等の予定 9月  9月21日 厚生労働省「障がい者制度改革推進会議 第7回総合福祉部会」       全社協「平成22年度社会福祉トップセミナー」(〜22日)  9月27日 内閣府「第20回障がい者制度改革推進会議」 10月  10月12日 内閣府「第21回障がい者制度改革推進会議」  10月26日 厚生労働省「障がい者制度改革推進会議 第8回総合福祉部会」