月刊 障害福祉関係ニュース 7月号(障害福祉制度・施策関連情報) 平成22年度/7月号(通算248号)平成22年7月16日発行 発行:全国社会福祉協議会 高年・障害福祉部 〒100-8980 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル内 TEL:03-3581-6502 FAX:03-3581-2428 e-mail:z-shogai@shakyo.or.jp ◇◆◇今月号の掲載内容◇◆◇ T.障害福祉制度関連情報  1.「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」が閣議決定される(p2)  2.「第15回障がい者制度改革推進会議」、「第16回障がい者制度改革推進会議」が開    催される(p3)  3.「第4回障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会」が開催される(p4)  4.「地域主権戦略大綱」が閣議決定される(p6)  5.厚生労働省「第2回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ」、    「第3回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ」が開催さ    れる(p7)  6.厚生労働省「ナショナルミニマム研究会 中間報告」が公表される(p8)  7.厚生労働省「第4回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」が開    催される(p9)  8.厚生労働省「第3回今後の介護人材養成の在り方に関する検討会」が開催される    (p10)  9.厚生労働省「第1回介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に    関する検討会」が開催される(p10)  10.国土交通省「土砂災害のおそれのある災害時要援護者関連施設の調査結果」が公表    される(p11) U.全社協の活動状況  1.全社協「第2回政策委員会 幹事会」が開催される(p12)  2.全社協「平成21年度 日常生活自立支援事業実施状況」を公表(p12)  3.「平成22年度『介護の日』広報用ポスターデザイン募集」のご案内(p13) V.研修会・セミナー、助成団体等関連情報  1.中央福祉学院「平成22年度社会福祉施設指導職員特別研修会〜主任介護職員コース〜」    のご案内(p14) W.今後の各種会議等の予定(7月〜8月)(p14) T.障害福祉制度関連情報 1.「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」が閣議決定される  平成22年6月29日、「障害者制度改革の推進のための基本的方向について」が閣議決定 されました。  閣議決定した内容は、障がい者制度改革推進会議の「障害者制度改革の推進のための基 本的な方向(第一次意見)」を踏まえたものとなっており、障害者権利条約の締結に必要 な国内法の整備を始めとする我が国の障害者に係る制度の集中的な改革の推進を図るもの とされています。  「障害者総合福祉法」(仮称)については、第一次意見に沿って必要な検討を行い、平 成24年常会への法案提出、平成25年8月までの施行を目指すことが明記されております。  なお、閣議に先立ち、「第2回障がい者制度改革推進本部」が開催され、小川榮一議長 から本部長である菅内閣総理大臣に「第一次意見」ならびに参考資料「障がい者総合福祉 法(仮称)の制定以前に早急に対応を要する課題の整理(当面の課題)」が手交されまし た。 <「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」の概要> ※ 全社協高年・障害福祉部整理 第1 障害者制度改革の基本的考え方  ・あらゆる障害者が自らの決定・選択に基づき、社会のあらゆる分野の活動に参加・参   画し、地域において自立した生活を営む主体であることを確認。  ・制度の谷間なく必要な支援を提供。  ・障害を理由とする差別のない社会づくりを目指す。  ・相互に個性の差異と多様性を尊重し、人格を認め合う共生社会の実現。 第2 障害者制度改革の基本的方向と今後の進め方  1.基礎的な課題における改革の方向性   (1)地域生活の実現とインクルーシブな社会の構築   (2)障害のとらえ方と諸定義の明確化  2.横断的課題における改革の基本的方向と今後の進め方   (1)障害者基本法の改正と改革の推進体制     ・改革の集中期間内における推進等を担う審議会組織の設置。     ・改革の集中期間終了後に、同組織を継承し障害者権利条約の実施状況の監視等      を担うモニタリング機関の法的位置付け等も含め、必要な法整備の在り方を検      討。     ・平成23年常会への法案提出を目指す。   (2)障害を理由とする差別の禁止に関する法律の制定等     ・平成25年常会への法案提出を目指す。   (3)「障害者総合福祉法」(仮称)の制定     ・障害者自立支援法を廃止し、「障害者総合福祉法」(仮称)の制定に向けた必      要な検討を行い、平成24 年常会への法案提出、25年8月までの施行を目指す。  3.個別分野における基本的方向と今後の進め方   ・各個別分野については、改革の工程表としてそれぞれ検討期間を定め、事項ごとに    関係府省において検討し結論を得た上で、必要な措置を講ずる。 [内閣府] 障害者制度改革の推進のための基本的な方向について【概要】 http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/pdf/kihon-gaiyo.pdf 障害者制度改革の推進のための基本的な方向について http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/pdf/kihon.pdf 第2回障がい者制度改革推進本部 http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/honbu/k_2/index.html 2.「第15回障がい者制度改革推進会議」、「第16回障がい者制度改革推進会議」が開催 される (1)第15回障がい者制度改革推進会議(平成22年6月28日開催)  平成22年6月28日、「第15回障がい者制度改革推進会議」が開催され、@「障害者制度 改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)」に関する結果報告、A今後検討すべき 議題とスケジュール等について議論が行われました。  今後検討すべき議題について、@現行の障害者基本法で取り上げられている分野である が、推進会議として議論していない分野(「住宅の確保」「文化・スポーツ」「発生予防」)、 A新たに検討を要する分野(「ユニバーサルデザイン」)、Bその他に分けて検討が行わ れました。  新たに検討を要する分野として、「障害のある女性の権利」、「障害者を支援する人材 の確保」、「適切な情報公開と情報へのアクセス」、「計画・事業運営への障害者の参画」、 「災害時対策」等が意見として出されました。  また、@8月〜9月を目途に「差別禁止部会」を設置すること、A既存の審議会等との 意見交換を含め、福祉以外の分野との議論を必要とする「医療」「障害児」「労働」とい った横断的なテーマについては推進会議と総合福祉部会との合同での作業チーム(仮称) の設置も含め、検討方法を考慮していること、B第一次意見の地方公聴会として「地方フ ォーラム」(仮称)の開催を8月〜10月頃に全国10か所程度予定していること等が報告さ れました。 (2)第16回障がい者制度改革推進会議(平成22年7月12日開催)  平成22年7月12日、「第16回障がい者制度改革推進会議」が開催され、「司法へのアク セス」、「虐待防止」、「児童の権利に関する条約に基づき日本から提出された報告の審 査」について有識者からのヒアリングが行われるとともに、「障害のある女性」をテーマ にした検討が行われました。  議事に移る前に、小川議長から、6月29日に開催された「第2回障がい者制度改革推進 本部」にて、「障害者制度改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)」ならびに総 合福祉部会「障がい者総合福祉法(仮称)の制定以前に早急に対応を要する課題の整理 (当面の課題)」を菅内閣総理大臣(本部長)に手交した報告が行われました。  その後、@司法へのアクセス、A精神障害のある人に対する虐待等の防止、B学校現場 における虐待防止、C児童の権利に関する条約に基づき日本から提出された報告の審査に ついて有識者からのヒアリングが行われました。  その中で、有効な虐待防止の方法として、精神医療審査会に障害当事者が参画し、また、 病院内に自由にアドボケーター(代弁者)が入り、共に問題を解決していけるような環境 整備が必要であることや虐待が発生しやすい環境や構造を変えるため、障害当事者が参加 するモニターシステムづくりが大切であること等が報告されました。  また、「障害のある女性」をテーマにした検討では、@障害のある女性は二重の意味で 差別を受ける状態にあることを障害者基本法の総論等で明記すべき、A障害者基本法で女 性条項を設けて女性の権利性を明確にすべき、B差別禁止法や男女雇用機会均等法におい て障害のある女性の差別を定義すべき、C障害のある女性が抱える課題を本人の声を聞い て明らかにし解決策を整理、体系化すべき等の意見が構成員から出されました。  次回は、7月26日に開催され、文部科学省関係団体のヒアリングと意見交換が行われる 予定です。 [内閣府] 第15回障がい者制度改革推進会議 資料 http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_15/index.html 第15回障がい者制度改革推進会議 動画配信 http://wwwc.cao.go.jp/lib_05/video/suishin14.html 第16回障がい者制度改革推進会議 資料 http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_16/index.html 第16回障がい者制度改革推進会議 動画配信 http://wwwc.cao.go.jp/lib_05/video/suishin15.html 3.「第4回障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会」が開催される  平成22年6月22日、「第4回 障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会」が開催され、 「障がい者総合福祉法(仮称)の論点表(たたき台)」等について議論が行われました。  冒頭、山井厚生労働大臣政務官の挨拶の後、構成員からは、障害者自立支援法の一部改 正に係るこの間の国会の動きに対して、再びこのような事態が起らないことを強く求める 意見、違憲訴訟団との基本合意に反するものであるとの意見、さらには、現在進められて いる推進会議や総合福祉部会における議論の意義にも関わる問題である等の意見が出され ました。  その後、佐藤部会長より今後の議論のすすめ方等に関わる意見等の整理及び、部会長・ 副部会長の検討を踏まえた対応方針等について説明がなされました。 (1)今後の議論の前提等について  @今後のロードマップ及び検討のすすめ方について   ≪今後の部会の開催について≫   ・平成22年7月以降、原則として月1回開催する。   ≪平成22年7月〜9月(3回の部会)について≫   ・当面は構成員間の共通認識の形成やそれぞれの意見を共有することを目的として、    論点表に掲げられた全9分野の項目・論点について議論を行う。    ※1回の部会で2〜3つの分野について意見提出・議論   ≪平成22年10月〜平成23年1月(〜2月未定)≫   ・個別分野(テーマ)ごとに作業グループ(仮称)を設置し集中的な検討を行う。ま    た、作業グループでの検討成果をもとに部会において更に議論し、総合福祉部会と    しての中間的なとりまとめを行う予定としている。また、中間的なとりまとめにつ    いては、パブリックコメントを含めて広く意見を求める。    ※現時点では具体的な設置テーマ及び、設置数については未定。今後、作業グルー     プ(仮称)の検討体制や開催方法等を含め更に検討し部会において意見を求める     予定。  A部会での検討範囲について  制度の基本的な内容を示すことを目的に議論を進める(検討範囲とする)。ただし、応  能負担等の重要な事項や仕組みについては、法律の条文及び政省令等の作成において、  部会としての趣旨と意図が作成段階の作業において十分に伝わる内容で示す。 (2)論点表の分野・項目・論点について  論点表の分野・項目・論点の追加・修正等については、構成員から事前に提出された意  見をもとに部会長・副部会長で協議・整理。  @論点の追加・修正等にあたっての基本的な考え方(部会長・副部会長の整理方針)   ・各分野・項目・論点の中で議論できる事項については、今後の各論点の議論にあ    たっての意見として構成員から提出いただくこととし、追加していない。   ・論点の追加について、部会長・副部会長提案以外の事項については、それぞれの分    野における「その他」の項目・論点として、その都度構成員が意見を提出し議論す    る。  A論点の追加・修正等(部会長・副部会長の整理)   ≪主な追加論点≫   ・法律の名称についてどう考えるか。   ・憲法や障害者基本法と総合福祉法の関係をどのように考えるか。   ・障害者の自立(自律)の概念をどのように考えるか。その際、家族への依存の問題    をどのように考えるか。   ・生活介護及び、療養介護を含めた日中活動系の支援体制のあり方をどう考えるか。   ・グループホームとケアホームについて現状の問題点は何か。また、今後のあり方を    どう考えるか。   ・これまで支援のはざまにいた、難病、高次脳機能障害、発達障害、軽度障害の人へ    の必要な福祉サービスをどのように考えるか。   ・新体系への移行期間をどのように考えるか。 等  今後、第5回総合福祉部会は、7月27日に開催され、論点表に掲げられた分野のうち、 @「A 法の理念・目的・範囲」、A「B 障害の範囲」、B「C 選択・決定」(たたき 台では、「支給決定」)について議論が行われる予定となっています。  その後、現時点では、第6回を8月31日、第7回を9月21日に開催する予定です。 [厚生労働省] 第4回障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会 資料 http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2010/06/0622-1.html 第4回障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会 動画配信 http://www.youtube.com/watch?v=kD7GDC6vmic 4.「地域主権戦略大綱」が閣議決定される  平成22年6月22日、「地域主権戦略大綱」が閣議決定されました。  戦略大綱では、今後2〜3年の具体的な取り組み方針として、@義務付け・枠付けの見 直しと条例制定権の拡大、A基礎自治体への権限移譲、B国の出先機関の原則廃止(抜本 的な改革)、Cひも付き補助金の一括交付金化等が示されました。  義務付け・枠付けの見直しと条例制定権の拡大については、平成21年12月15日に閣議決 定した「地方分権改革推進計画」に基づき「地方主権改革の推進を図るための関係法律整 備に関する法律案」が第174回国会に提出されたところですが、今回「地方分権改革推進 計画」策定の見直しの対象とされたもの以外の義務付け・枠付けの具体的な見直し措置 (第2次見直し)が示されました(なお、法案については、国会閉会のため継続審査とな っています)。  今後、第2次見直しについては、必要な法制上等の措置を講じることとしており、法律 の改正により措置すべき事項については、所要の一括法案等を平成23年の通常国会に提出 する予定です。  また、ひも付き補助金の一括交付金化については、原案当初よりも国の関与度合いが強 まったものの、国から地方への「ひも付き補助金」を廃止し、基本的に地方が自由に使え る一括交付金にするとの方針が示されています。  一括交付金化する「ひも付き補助金」の対象範囲は最大限広くとるものとされており、 「社会保障・義務教育関係」については、全国画一的な保険・現金給付に対するものや地 方の自由裁量拡大に寄与しない義務的な負担金・補助金等は、一括交付金化の対象外とさ れ、それ以外については「社会保障・義務教育関係」についても一括交付金化の対象とさ れています。投資に係る補助金・交付金等の一括交付金化は平成23年度以降段階的に実施 し、経常に係る補助金・交付金等の一括交付金化は平成24年度以降段階的に実施するもの とされています。  今後、地域主権改革の一層の推進に向けて、平成24年夏を目途に「地域主権推進大綱 (仮称)」を策定する予定となっています。 [内閣府] 地域主権戦略大綱 http://www.cao.go.jp/chiiki-shuken/keikakutou/100622taiko01.pdf 地域主権戦略大綱(概要) http://www.cao.go.jp/chiiki-shuken/keikakutou/100622taiko02.pdf 5.厚生労働省「第2回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ」、 「第3回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ」が開催される  平成22年6月14日、「第2回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググ ループ」が開催され、@調査の目的、A調査の対象、B調査の項目を中心に検討が行われ ました。  委員からは、「障害の程度をどのように把握するかについては、日常の生活の困難さの 度合いで分類することなどが考えられる」、「把握すべき内容としてICFにおいて考慮 されている『環境』についての質問項目を設定すると、障害者権利条約の考え方に沿うの ではないか」等の意見が出されました。  引き続き、平成22年6月24日、「第3回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワー キンググループ」が開催され、@調査の全体像、A調査の対象を中心に検討が行われまし た。  調査対象として施設入所者に関しては、@施設内での生活は、施設の運営状況等の影響 を受けるものであるから、生活実態を統計的に把握する意義が乏しい、A地域移行の意向 については、個別のアセスメントや体験を経て明らかになるものであり、調査票のみでは 正確に把握できない等の考えが示されています。  また、対象者の定義については、前回の議論を踏まえ、「何らかの障害が継続して認め られ、支援を必要とする者」とすることが示されました。  委員からは、「施設入所者の所得などの経済状況や社会参加(外出など)やヘルパー活 用のニーズなどを把握することは、障がい者総合福祉法(仮称)の検討に必要ではないか」、 「社会参加に制限があるかどうかも調査の対象者を確認する項目に入れるのが良いのでは ないか」等の意見が出されました。 [厚生労働省] 第2回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ資料 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0614-8.html 第2回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ議事要旨 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0614-9.html 第3回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ資料 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0624-5.html 第3回全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ議事要旨 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000c2p5.html 6.厚生労働省「ナショナルミニマム研究会 中間報告」が公表される  平成22年6月23日、厚生労働省「ナショナルミニマム研究会」は、昨年12月から10回に わたって議論してきた内容を中間報告としてとりまとめました。  この中間報告は、これまでに各委員の意見がある程度一致したものを中心に、@ナショ ナルミニマムの歴史的経緯、Aナショナルミニマムの考え方、構造、Bナショナルミニマ ムの基準、Cナショナルミニマムの保障のための施策、Dナショナルミニマムの保障責任、 国と地方の関係、E貧困、格差等の概念・指標、ナショナルミニマムの達成度の観測指標、 F貧困・格差是正と経済成長について、現段階における研究会としての考え方をとりまと めています。 <ナショナルミニマム研究会中間報告 【一部抜粋】> 5.ナショナルミニマムの保障責任、国と地方の関係  (1)国の最終的保障責任    5-1 前述のとおり、ナショナルミニマムは国が憲法25条に基づき全国民に対し保障      する「健康で文化的な最低限度の生活」水準であり、最終的な保障責任は文字      どおり国が負っている。それゆえに、国民の生命・生活に重大な影響を及ぼす      場合や国を挙げて取り組むべき緊急かつ重要な施策に関わる場合などに、国が      規定すべきナショナルミニマムの考え方については、国と地方自治体の役割分      担の前提として議論されるべきものである。また、社会サービス給付(保育等)      についての施設の設置・運営基準等についても、こうした考え方を踏まえるべ      きである。      ただし、国がナショナルミニマムを規定するに当たっては、国民・住民の意見、      あるいは地方自治体等の意見を十分に踏まえるような仕組みを考えることも必      要である。  (2)地方自治体、民間等との連携及び役割分担    5-3 「地域のことは地域の住民が責任を持って決めることができる」という地域主      権の実現は積極的に図られるべきであるが、あくまでもナショナルミニマムに      上乗せされる形で地方の独自性が発揮されなければならない。      例えば、住民の立場から地方自治体を競わせ、底上げを図ることで標準レベル      を上げていくことが考えられる。ただし、弱い立場に置かれている少数者の意      見は地方単位にばらしてしまうと埋もれがちであるので、全国レベルでそれら      の意見をくみ上げるのは国の重要な役割であり、また、社会保障の水準を高め      るべく努力している地方自治体が損をして、そうではない地方自治体が得をす      ることがないように、社会保障の水準が高い地方自治体が報われるような仕組      みが必要という考え方もある。 [厚生労働省] ナショナルミニマム研究会中間報告について http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0623-12.html 7.厚生労働省「第4回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」が開催 される  平成22年6月17日、厚生労働省「第4回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検 討チーム」が開催されました。  今回の検討チームでは、前回に引き続き、@精神障害者の地域生活支援のために必要な 機能、Aサービスの提供体制のあり方、Bマンパワーの確保・財政負担を中心に地域精神 保健医療体制について検討が行われました。  委員からは、「今後、精神科病院はどのようにあるべきかという総論的な議論が必要で ある」、「精神疾患を国の大きな政策課題として掲げ、優先的に取り組んでいく政治的決 断が必要なのではないか」、「アウトリーチを進める上では、病床削減の数値目標を盛り 込まなければインセンティブは働かない」、「精神保健医療福祉改革の中・長期的プラン 及びそれに向けたロードマップを明らかにしなければならない」等の意見が出されました。  今回の会合で計4回にわたる検討チームでの検討は終了となりますが、委員の中で一定 程度合意した内容については、来年度予算の概算要求の中に盛り込む方針が示されました。 また、厚生労働省では、今後、認知症に関する検討を行う予定であり、その際には@平成 24年4月の医療・介護報酬同時改定、A「第5期介護保険事業計画」を視野に入れた検討 が必要であることが示されました。 <アウトリーチ支援実現に向けた考え方> ※「第4回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」資料より 【基本的な考え方】  @「地域で生活する」ことを前提とした支援体系とする。  Aアウトリーチ支援で支えることができる当事者や家族の抱え様々な課題に対する解   決を、「入院」という形に頼らない。  B当事者・家族の医療に対する信頼を築くためには、最初の医療との関わりが極めて重   要であり、医療面だけではなく、生活面も含め、自尊心を大切にする関わり方を基本   とする。 【具体的な方向性】  @当事者の状態に応じた医療面の支援に加え、早期支援や家族全体の支援などの生活面   の支援が可能となる多職種チームであることが必要。   ( → 医師、看護師に加え、生活面の支援を行うスタッフであることが必要)  A財政面、地域における人材面の制約も考えると、できる限り現存する人的資源を活用   するとともに、地域支援を行う人材として養成することが必要。  B入院医療から地域精神保健医療へ職員体制等を転換する観点から、アウトリーチ支援   の実施を、医療機関が併せて病床削減に取り組むインセンティブとすることが望まし   い。  C地域移行、地域定着を進める観点から、「住まい」の整備を併せて行うことが必要。  D各障害に共通した相談支援体制との関係を明確に整理し、障害福祉サービスや就労支   援に向けた取り組みも円滑に利用できるようにすることが必要。 [厚生労働省] 第4回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0617-7.html 8.厚生労働省「第3回今後の介護人材養成の在り方に関する検討会」が開催される  平成22年6月28日、厚生労働省「第3回今後の介護人材養成の在り方に関する検討会」 (委員長:駒村康平 慶應義塾大学経済学部教授)が開催されました。  今回の検討会では、@「介護職員研修等実施状況調査」(調査期間:平成22年5月14 日〜5月27日)の集計結果の報告、A今後の介護人材養成の基本的な方向性に関する論点 について検討が行われました。  「介護職員研修等実施状況調査」は、600時間課程の検討及び介護職員全体のキャリア ラダーの構築に資することを目的として、事業者団体が介護職員向けに実施する研修等の 実施状況を把握する「@事業者団体調査」(回答:14団体)、施設・事業所における研修 等の実施状況を把握する「A施設・事業所調査」(回答:1,273事業所)及び個々の介護 人材の研修ニーズ等を把握する「B職員調査」(回答:3,334名)の3種類のアンケート 調査が実施され、その集計結果が報告されました。  また、今後の介護人材養成の基本的な方向性については、前回の議論を踏まえ、「介護 職の業務、モチベーションは多様であり、安易にひとくくりに議論すべきではない」、 「介護のニーズ・業務は幅が広いため、介護人材の量の議論と、介護専門職が提供すべき 介護について、体系的に整理したうえで議論すべき」、「ICFの視点に基づいて介護過 程を展開し、尊厳と自立を支えるケアを行えることが必要」等が新たに論点として盛り込 まれました。 [厚生労働省] 第3回今後の介護人材養成の在り方に関する検討会 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0628-7.html 9.厚生労働省「第1回介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関 する検討会」が開催される  平成22年7月5日に、「第1回介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在 り方に関する検討会」(座長:大島 伸一 独立行政法国立長寿医療研究センター総長)が 開催されました。  検討会では、@介護職員等によるたんの吸引等の実施のための法制度の在り方、Aたん の吸引等の適切な実施のために必要な研修の在り方、B試行的に行う場合の事業の在り方 について検討されることになっています。  今回は、「介護職員等によるたんの吸引等の実施について法的措置を講じる場合に考え られる主な論点」(案)に示された、@対象とする範囲、A医師・看護職員と介護職員等 との連携体制の確保等の要件、B研修の在り方、C試行事業の在り方等を論点に意見交換 が行われました。  委員からは、「たんの吸引と経管栄養が法的に位置付けられることに伴い、その他必要 とされる医療的ケアの実施が阻害されることのないようにすべき」、「介護職員等の実施 を認めるにあたっては、介護職員等の心理的負担の軽減や実施にあたっての配慮、フォロー 体制が必要であること」、「たんの吸引等は本来、看護職員等が実施するべきであり、そ のための基盤整備を進めるべきである」等の意見が出されました。  今後、第4回検討会(8月9日開催予定)での中間的な整理、試行事業の在り方のとり まとめに向け、法制度の在り方、研修の在り方について検討が行われる予定です(第2 回:7月22日、第3回:7月29日開催予定)。 [厚生労働省] 第1回介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000bhqz.html 10.国土交通省「土砂災害のおそれのある災害時要援護者関連施設の調査結果」が公表さ れる  平成22年6月18日、国土交通省は、昨年7月に発生した山口県防府市の土砂災害を踏ま えて実施した「土砂災害のおそれのある災害時要援護者関連施設の調査結果」を公表しま した。  調査結果によると、土砂災害のおそれのある災害時要援護者関連施設(※)は、全国で 13,730施設であり、そのうち、砂防関係施設が整備されている施設は3,598施設、土砂災 害警戒区域に指定されている施設は4,165施設にとどまっています。  今後、国土交通省は、調査結果に基づき、関係省庁、都道府県及び市町村と連携を図り ながら、施設の規模や構造等の特性を踏まえて砂防関係施設の整備を重点的に実施すると ともに、土砂災害警戒区域等の指定による危険な箇所の明示及び警戒避難体制の整備を推 進するなど、ハード・ソフト一体となった重点的な土砂災害対策を実施する予定です。 ※災害時要援護者関連施設には、救護施設、障害者支援施設、障害福祉サービス事業所、 身体障害者更生援護施設、福祉ホーム、地域活動支援センター等が挙げられています。 [国土交通省] 土砂災害のおそれのある災害時要援護者関連施設の調査結果について http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000240.html U.全社協の活動状況 1.全社協「第2回政策委員会 幹事会」が開催される  平成22年6月22日、全社協「第2回政策委員会 幹事会」が開催されました。  今回の幹事会では、@平成23年度社会福祉予算・税制に関する重点要望書(案)、A全 社協福祉ビジョン2010(素案・検討資料)、Bこれからの生活福祉資金貸付制度のあり方 に関する検討会の設置等について検討が行われました。  平成23年度社会福祉予算・税制に関する重点要望書(案)について、障害者施策関連で は、@多様なニーズに対応するサービスの拡充と施設整備の推進、A国連障害者権利条約 批准に向けた国内制度の充実、生活保護関連では、@生活保護制度の適切な運用と自立支 援策の充実、A保護施設、無料・低額診療事業等低所得者支援策の充実、福祉・介護人材 関連では、@福祉・介護人材の確保・定着のための総合的な対策の充実と実施促進、A福 祉・介護職が安心して働き続けられるための処遇及び労働環境改善対策の充実とワーク・ ライフ・バランスの推進、B福祉・介護サービスの質の向上のための施策の充実といった 内容が盛り込まれています。文言の修正等は委員長に一任され、今後、最終的な要望書に とりまとめる予定です。  また、「全社協福祉ビジョン2010〜積極的な社会福祉の展開に合意を〜」(素案・検討 資料)が示され、追加して盛り込む内容や文言の修正等について検討が行われました。今 後、全社協を構成する各種別協議会等への説明等が行われ、成案化が進められる予定と なっています。 2.全社協「平成21年度 日常生活自立支援事業実施状況」を公表  平成22年7月12日、全社協は、平成21年度における「日常生活自立支援事業」の実施状 況を公表しました。  平成21年度における「日常生活自立支援事業」の相談件数は、1,021,489件であり、そ のうち、「知的障害者等」による相談は、191,648件(18.8%)、「精神障害者等」によ る相談は、245,771件(24.1%)となっています。  また、平成21年度における「日常生活自立支援事業」の契約件数は、31,968件であり、 「知的障害者等」は6,279件(19.6%)、「精神障害者等」は6,517件(20.4%)となって います。 [全国社会福祉協議会] 平成21年度 日常生活自立支援事業実施状況 https://www3.shakyo.or.jp/cdvc/data/files/DD_0712116522620.xls 3.「平成22年度『介護の日』広報用ポスターデザイン募集」のご案内  厚生労働省、全社協は、平成22年度の「介護の日」(11月11日)に向けて、普及・啓発 のための広報用ポスターのデザインを募集しています。 (1)応募条件   ア どなたでも応募できます。   イ 作品は、いずれも未発表のものとし、異なる作品であれば、一人につき複数の作     品を応募できます。 (2)規格等   サイズは、A1・A2・B2のいずれかとします。また、彩色及び画材は自由です。 (3)提出方法   作品は、なるべく折らないようにして、ポスターデザイン応募用紙に必要事項を記入   の上、郵送にて提出してください。 (4)提出期限   平成22年7月30日(金)(必着) (5)提出先・照会先   〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2   厚生労働省 社会・援護局 福祉基盤課 指導係    電 話:03-5253-1111(内線2865)    FAX:03-3591-9898 [厚生労働省] 平成22年度「介護の日」広報用ポスターデザイン募集 http://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/kaigo-day/index.html V.研修会・セミナー、助成団体等関連情報 1.中央福祉学院「平成22年度社会福祉施設指導職員特別研修会〜主任介護職員コース〜」 のご案内 [目  的]福祉サービスに従事する指導的職員(主任等)に対して、専門的観点から指       導・助言を行うスーパーバイザーとしての能力の向上を図る。 [日  程]平成22年8月10日(火)〜12日(木) [会  場]中央福祉学院「ロフォス湘南」 [対 象 者]介護を主な業務としている介護老人福祉施設等の主任介護職員等で、職場に       おいて指導的立場にある者 [定  員]120名 [受 講 料]10,000円 [主な内容] <1日目>8月10日  【講  義】いま、実践家に必要とされるスーパービジョン  【全体演習】自分で自分の実践を振り返るには〜基本を徹底的に学ぶ・基本に戻る〜 <2日目>8月11日  【グループ演習】グループスーパービジョン <3日目>8月12日  【講  義】演習の振り返りと今後の課題 講師 日本社会事業大学客員教授  奥川 幸子 関西学院大学総合政策部教授 渡部 律子 他 [中央福祉学院] 平成22年度社会福祉施設指導職員特別研修会〜主任介護職員コース〜 http://www.gakuin.gr.jp/kenshu_course.php?course=22_2_3_1 W.今後の各種会議等の予定 7月  7月20日 文部科学省「第1回特別支援教育の在り方に関する特別委員会」  7月22日 厚生労働省「第2回介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在       り方に関する検討会」  7月26日 内閣府「第17回障がい者制度改革推進会議」  7月27日 厚生労働省「障がい者制度改革推進会議 第5回総合福祉部会」  7月29日 厚生労働省「第3回介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在       り方に関する検討会」 8月  8月9日 内閣府「第18回障がい者制度改革推進会議」