障害福祉部ニュース (障害福祉制度・施策関連情報) 2009年12月9日 23(通算240号) 発行:全国社会福祉協議会・障害福祉部 〒100-8980 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル内 TEL:03-3581-6502  FAX:03-3581-2428 e-mail:z-shogai@shakyo.or.jp 1.「障がい者施策改革推進本部」の設置が閣議決定される  平成21年12月8日、政府は「障がい者施策改革推進本部」(本部長:内閣総理大臣)の 設置を閣議決定しました。  この本部は、障害者権利条約の締結に必要な国内法の整備を始めとする我が国の障害者 制度の集中的な改革を行うことを目的に設置され、本部長に内閣総理大臣、副本部長に内 閣官房長官、内閣府特命担当大臣(障害者施策)、本部員に他のすべての国務大臣で構成 されます。  また、この本部は、当面5年間を障害者の制度に係る改革の集中期間と位置付け、@改 革の推進に関する総合調整、A改革推進の基本的な方針案の作成及び推進、B法令等にお ける「障害」の表記の在り方に関する検討、等を行う予定です。  この本部の下に、過半数を障害者団体メンバー等で構成し、障害者政策全体の見直しの 検討を行う「障がい者施策改革推進会議」(仮称)、「各課題別専門部会」(仮称)が設 置され、年明けから本格的な議論を行う予定です。現時点では、推進会議、部会ともにメ ンバー及び人数等の詳細は明らかになっておりません。なお、事務局長には東俊裕 氏( 弁護士、熊本学園大学 教授)が内定されています。  なお、平成12年に設置された「障害者施策推進本部」は廃止されることとなりますが、 内閣府に設置されている「中央障害者施策推進協議会」は、法律上位置づけられたもので あり、今年7月に委員を再任したこともあり、当分の間、存置し、平成21年12月11日には 委員再任後第1回目の会合を開催する予定となっています。今後は、推進会議や国の方針 への意見を聴く場とされる見込みです。 [内閣府] 障がい者制度改革推進本部の設置について http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/pdf/kettei.pdf <障がい者制度改革推進本部のイメージ> ※ 民主党障がい者政策PT「障がい者制度改革について」(平成21年4月8日)におい て示された図をもとに全社協障害福祉部事務局整理 障がい者制度改革推進本部 (内閣総理大臣を本部長としすべての国務大臣で構成) ↓ 障がい者制度改革推進会議(仮称 今後設置される予定) (障がい者、障がい者の福祉に関する事業に従事する者、学識経験者) ※過半数を障害者団体メンバー等で構成 ↓ 各課題別専門部会(仮称 今後設置される予定) (政省令により設置) <障がい者制度改革推進本部の設置について> 平成21年12月8日 閣議決定 1 障害者の権利に関する条約(仮称)の締結に必要な国内法の整備を始めとする我が国 の障害者に係る制度の集中的な改革を行い、関係行政機関相互間の緊密な連携を確保しつ つ、障害者施策の総合的かつ効果的な推進を図るため、内閣に障がい者制度改革推進本部 (以下「本部」という。)を設置する。 2 本部の構成員は、次のとおりとする。ただし、本部長は、必要があると認めるときは 、関係者の出席を求めることができる。 本部長 内閣総理大臣 副本部長 内閣官房長官      内閣府特命担当大臣(障害者施策) 本部員 他のすべての国務大臣 3 本部は、当面5年間を障害者の制度に係る改革の集中期間と位置付け、改革の推進に 関する総合調整、改革推進の基本的な方針の案の作成及び推進並びに法令等における「障 害」の表記の在り方に関する検討等を行う。 4 本部長は、障害者施策の推進に関する事項について意見を求めるため、障害者、障害 者の福祉に関する事業に従事する者及び学識経験者等の参集を求めることができる。 5 本部の庶務は、関係行政機関の協力を得て、内閣府において処理する。 6 前各項に定めるもののほか、本部の運営に関する事項その他必要な事項は、本部長が 定める。 7 平成12年12月26日閣議決定により設置された障害者施策推進本部(以下「旧本部」と いう。)は廃止し、これまで旧本部が決定した事項については、本部に引き継がれるもの とする。 2.厚生労働省「障害者福祉施策に関するヒアリング」が開催される  平成21年11月18日、11月26日、12月1日の3日間にわたり厚生労働省「障害者福祉施策 に関するヒアリング」が行われました。  このヒアリングは、平成22年度予算概算要求に挙げられている暫定的な利用者負担の軽 減、障害者自立支援法の廃止を受けた新たな総合的な制度のあり方やその他関連する事項 について、25団体と7名の学識経験者を対象に実施されました。  初日の11月18日には、@全国脊髄損傷者連合会、A全国肢体不自由児・者父母の会連合 会、B全日本ろうあ連盟、C日本障害者協議会、D日本身体障害者団体連合会、E日本盲 人会連合、FDPI日本会議、G小澤温(東洋大学教授)、H東俊裕(弁護士・熊本学園 大学教授)の9団体・学識経験者等が意見を述べました。  続く11月26日には、@全国精神障害者団体連合会(ぜんせいれん)、A全国「精神病」 者集団、B全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)、C全国重症心身障害児(者)を 守る会、D全国肢体不自由児通園施設連絡協議会、E日本発達障害ネットワーク、F日本 難病・疾病対策団体協議会、G難病をもつ人の地域自立生活を確立する会、H野沢和弘( 毎日新聞論説委員)、I広田和子(精神医療サバイバー)、J松端克文(桃山学院大学准 教授)の11団体・学識経験者等が意見を述べました。  そして、12月1日は、@全日本手をつなぐ育成会、A全国身体障害者施設協議会、B全 国社会就労センター協議会、C日本知的障害者福祉協会、D日本精神科病院協会、E全国 地域生活支援ネットワーク、Fきょうされん、G全国肢体不自由児施設運営協議会、H日 本重症児福祉協会、I障害者自立支援法訴訟原告団・弁護団、J竹中ナミ(社会福祉法人 プロップ・ステーション理事長)、K松永正昭(コミュニティーネットワークふくい専務 理事)の12団体・学識経験者等が意見を述べました。  厚生労働省からは山井和則政務官および障害保健福祉部が出席し、ヒアリングの実施に あたって山井政務官が「先般、長妻大臣より障害者自立支援法廃止が明言されたところで ある。今後、新しい法制度づくりに向けて、当事者の皆さんとじっくり協議をしつつ、ス ピーディに、しかし丁寧に取り組んでいかねばならないと考えている。このヒアリングを 議論のスタートとしていく。財政的制約の中にあっても当事者の方々の声をしっかり反映 した内容にしていきたい。いま次年度予算編成の中で利用者負担の軽減に向けて取り組ん でいるが、財務省は事項要求は実現しにくいものだという姿勢をくずしておらず、やり取 りの中で大変苦戦しており、厚い壁だと感じている。政権交代しても何も変わらなかった ということになりかねない状況の中で、当事者の方々の声を聞かせていただきながら、頑 張っていきたい。障害者自立支援法は良い面もあったので、そういった点は残しつつ、改 善すべき点を改善していきたい。重い責任をもってあたっていきたい」と挨拶を行いまし た。  ヒアリングには民主党議員も出席しており、谷博之議員、園田康博議員、石毛えい子議 員(以上が3日間とも出席)、金子恵美議員、中根康浩議員、三宅雪子議員、仁木博文議 員、郡和子議員、山崎摩耶議員、そして社民党の近藤正道議員が各団体等の意見内容に傾 聴していました。ヒアリング終了時に谷議員から「まずは障がい者制度改革推進本部を閣 議決定で早急に立ち上げて、当事者等の皆さんの参加のもとに進めていきたい。今回皆さ んからいただいた意見が実現するようにお力添えをいただきたい」との挨拶がありました 。 3.「福祉・介護人材の処遇改善事業」の申請の際における添付資料の簡素化及び 平成22年度の取扱いについて〜「キャリアパス要件」は平成22年度当初から適用せず〜 (1)添付資料の簡素化について  『障害福祉部ニュースNo.22』にてご案内のとおり、「福祉・介護人材の処遇改善事業 助成金」の申請率が10月末現在で60%であり、助成金を申請しない理由の1つとして、「 事務作業の煩雑さ」が挙げられております。  これらを踏まえて、平成21年11年18日、厚生労働省は都道府県宛に事務連絡「福祉・介 護人材の処遇改善事業の申請の際における添付資料の簡素化について(お願い)」を発出 しました。  この中で、「福祉・介護人材の処遇改善事業」の申請書の審査に際して、都道府県にお いて把握可能な法人の基本情報等の書類や、職員に対して処遇改善計画書の内容を周知し た証明書類について提出を求めない等、最低限必要な資料の確認にとどめる旨が示されま した。  詳細につきましては別添資料@をご参照ください。 (2)平成22年度の取扱いについて 〜「キャリアパス要件」は平成22年度当初からは適用せず〜  平成21年11月27日、厚生労働省は事務連絡「平成22年度の福祉・介護人材の処遇改善事 業の取扱いについて」を発出し、平成22度の「福祉・介護人材の処遇改善事業助成金」の 申請手続きについては、暫定的に現行の事務処理要領に基づいて行うものとし、キャリア パス要件等の設定については平成22年度当初からは適用しないことが示されました。  なお、「キャリアパス要件」等については、介護保険分野での「介護職員処遇改善交付 金事業」における検討を踏まえながら、平成21年度中に定め、事務処理要領の改正を行う 予定です。  詳細につきましては、別添資料Aをご参照ください。 4.第42回労働政策審議会障害者雇用分科会が開催される  平成21年12月2日、「第42回労働政策審議会障害者雇用分科会」が開催されました。今 回の分科会では、労働・雇用分野における障害者権利条約への対応に関して検討すべき具 体的論点(「権利保護(紛争解決手続き)の在り方」について)を中心に検討が進められ ました。  権利保護(紛争解決手続)の在り方について、「労働・雇用分野における障害者権利条 約への対応の在り方に関する研究会」の中間整理をもとに、@企業内における紛争解決手 続き、A外部機関等による紛争解決手続を論点に検討が進められました。また、今回の分 科会では、海外における差別に係る裁判外紛争処理の例として、@アメリカ、Aイギリス 、Bドイツ、Cフランスの例が紹介されました。 [WAMNET] 第42回労働政策審議会障害者雇用分科会資料 http://www.wam.go.jp/ 5.厚生労働省「平成21年度補正予算 障害者自立支援対策臨時特例基金」に 対する補助金の支出状況を発表  平成21年11月30日、厚生労働省は「平成21年度補正予算において設けられた基金の執行 状況等」を発表し、平成21年度補正予算において積み増しされた「障害者自立支援対策臨 時特例基金」に対する補助金等の平成21年度上半期における支出状況等が明らかになりま した。  平成21年度補正予算での「障害者自立支援対策臨時特例基金」の予算額1,522億86百万 円に対して、上半期での交付決定額は1,204億5千万円、執行見込額は318億36百万円とな っています。  下記ホームページに各都道府県への交付決定額が示されていますので、ご参照ください 。 [厚生労働省] 平成21年度補正予算において設けられた基金の執行状況等 http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/shikkou/01.html (参考)平成21年度厚生労働省補正予算の概要 http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/09hosei/index.html ◇◆◇セミナー・研修会情報◇◆◇ 中央福祉学院「平成21年度 社会福祉施設指導職員特別研修会〜主任相談職員コース〜」 [日  程]平成22年1月29日(金)〜31日(日)〔3日間〕 [場  所]中央福祉学院「ロフォス湘南」 [参 加 費]10,000円 [定  員]120名 [締  切]平成22年1月8日(金) [研修目的]スーパービジョンの基本的枠組みや機能、目的などを学び、対人援助技術の       方法を理解する。 [主な内容] @(講義)スーパービジョンの理論的枠組み A(演習T)ロールプレイングによるクライアントの心情理解 B(講義・演習U)スーパービジョンの枠組みでFKモデルによるクライアントのアセス  メント C(演習V)スーパービジョン体験 D(演習W)面接実施と事後スーパービジョン準備 E(演習X)面接実施後のスーパービジョン F(講義・演習Y)緊急事態発生への対応(リスクマネジメント) G(演習Y)ビデオ「スーパービジョン」と研修のまとめ <講師> ルーテル学院大学 教授 福山 和女      浦和大学 教授 對馬 節子      西片医療福祉研究会 代表 草水 美代子      全国社会福祉協議会・中央福祉学院 教員 川上 英一郎 ※ 詳細につきましては、下記ホームページをご参照ください。 [中央福祉学院] 平成21年度 社会福祉施設指導職員特別研修会〜主任相談職員コース〜 http://www.gakuin.gr.jp/kenshu_course.php?course=21_2_3_3 ◇◆◇新刊図書・雑誌情報◇◆◇ 全社協『よくわかる福祉政策01 現代の貧困と新しいセーフティネット』  社会保障政策が、国民の将来生活への不安を払拭すべく、機能強化を図る政策に転換さ れるなか、制度・政策の再構築について、有識者や行政担当者が展望する。平成21年9月 に開催された「社会福祉トップセミナー」の講演、シンポジウムの全記録。 ※ 本書は、昨年まで『新・福祉システム』として刊行されていたもの [定  価]1,890円(本体1,800円) [刊 行 日]平成21年12月15日予定 ※ 詳細につきましては、下記ホームページをご参照ください。 [全社協出版部] 福祉の本出版目録 http://www.fukushinohon.gr.jp/ 同封資料23(通算)240号 @ 事務連絡「福祉・介護人材の処遇改善事業の申請の際における添付資料の簡素化につ いて(お願い)」(平成21年11月18日) A 事務連絡「平成22年度の福祉・介護人材の処遇改善事業の取扱いについて」(平成21 年11月27日)