障害福祉部ニュース (障害福祉制度・施策関連情報) 2009年8月5日 13(通算230号) 発行:全国社会福祉協議会・障害福祉部 〒100-8980 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル内 TEL:03-3581-6502  FAX:03-3581-2428 e-mail:z-shogai@shakyo.or.jp 1.厚生労働省「障害支援区分の在り方等に関する勉強会」が開催される 第1回障害支援区分の在り方等に関する勉強会  平成21年7月14日、厚生労働省は、平成21年2月にとりまとめた与党障害者自立支援に  関するプロジェクトチーム「障害者自立支援法の抜本的見直しの基本方針」の内容を踏  まえ、障害程度区分を抜本的に見直すための具体的な方法について関係者の認識を共有  するために、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長の私的勉強会という位置づけで、  「第1回障害支援区分の在り方等に関する勉強会」を開催しました。  この勉強会は、@全国身体障害者施設協議会、A日本知的障害者福祉協会、B日本精神  科病院協会、C全国精神障害者社会復帰施設協会、D全国社会就労センター協議会、E  全国地域生活支援ネットワーク、F日本身体障害者団体連合会、G日本盲人会連合、H  全国脊髄損傷者連合会、I全日本手をつなぐ育成会、J九州授産施設協議会、K全国精  神保健福祉会連合会、L日本発達障害ネットワーク、MDPI日本会議、N全日本ろう  あ連盟、O日本障害者協議会の合計16の障害関係団体から構成されています。  冒頭、厚生労働省より、障害程度区分の見直しに関する説明が行われ、障害程度区分の  名称・定義を見直し、障害特性が十分に反映されるようにゼロから見直すことが示され  ました。また、支給決定の際に、障害者が置かれている環境や支給決定前に作成する  「サービス利用計画書案」を勘案事項として明確化し、個々の障害者の事情をより支給  決定に反映できるようにすることが示されました。  その後、各団体からのヒアリングが行われ、「地域生活支援移行を勘案し、在宅での生  活を想定した支援の必要度合いを評価できる仕組みにしていただきたい」、「現行の区  分では時間で測れるものしか測ろうとしていない。時間で測れない部分をどう考えてい  くか、そして、その部分の質となるものが大切だ」、「支援の必要性の評価のため、障  害特性に応じた支援、生活障害への支援、働く支援等の必要性を把握することが大切で  ある」、「障害程度区分の見直しのための調査票は障害種別ごとに作るべきではないか」、  「障害者権利条約の方向性を踏まえ、利用者本人の意向を踏まえた生活・就労支援とな  るものにしてほしい」、「介護保険と決別し、具体的にどう変わっていくのか説明して  ほしい」等の意見が出されました。  この勉強会の議事録は下記ウェブサイトに随時掲載されます。  [第1回議事録]http://www.mhlw.go.jp/za/0730/c08/c08.txt 「第2回障害支援区分の在り方等に関する勉強会」  平成21年7月31日、「第2回障害支援区分の在り方等に関する勉強会」が開催されまし  た。  今回の勉強会では、障害程度区分の見直しの進め方について基本的な考え方が示されま  した。障害程度区分については、介護保険との整合性を考慮することなく、様々な障害  特性を反映するものとなるよう、抜本的な見直しを行い、@障害程度区分は、今後とも  支給決定における勘案事項の1つとして用いること、A障害程度区分のみによるサービ  スの利用制限は行わないことを前提として、新たな障害程度区分の開発を行うこととさ  れました。  一次判定の具体的な開発方法案として、@障害状態調査(状態調査票により障害者の状  態を調査)、A支援実態調査(ア.実際に提供されている支援量を把握する「支援量実測  調査」、イ.時間で測定することが困難な支援を含めた支援のニーズを把握する「支援ニ  ーズ推定調査」)を行い、これらの調査結果を踏まえて、障害者の状態から、標準的な  支援の度合いを推計できるようにすることが示されました(「支援ニーズ推定調査」に  ついては下記参照)。  その後、支援ニーズ推定調査を中心に各構成員との意見交換が行われ、「障害者は、例  えば同じ状態像であったとしても、一人ひとりのニーズは違い必要な支援量が異なると  いうことが特性である。つまり、状態像から支援量を推計するという方法自体を改める  べきではないか」という意見や、「ニーズを推定して支援を決めるということが最大の  課題であり、これが可能となる仕組みであれば問題ないと思う」、「支援ニーズ推定調  査が盛り込まれたのは、意見が反映されたものと評価している」等、支援ニーズ推定調  査を概ね評価する意見が出されました。その上で、評価領域に「生産活動」や「就労支  援」等を追加することや、評価領域の具体的な内容をさらに検討する必要があること、  ケアプランでも足りていない部分の支援についても把握できるように検討する必要があ  ることなどが意見として出されました。  また、支援ニーズ推定調査の実施方法案において調査の評価者として想定されている外  部評価者や専門家を誰が、どのような形で担うか等の課題や意見も出されました。  次回の勉強会は、引き続き、調査実施に向けた検討が行われる予定です(時期未定)。 「支援ニーズ推定調査(仮称)」の実施方法について(案) ※厚生労働省勉強会資料より一部抜粋 1.概  要 ・ 障害者が受ける支援を把握するにあたり、現に行われている支援量の測定以外の方法に より支援ニーズを推定するため、「支援ニーズ推定調査(仮称)」を実施する。 2.評 価 者 ・ 障害者特性に応じた支援に知見を有する外部評価者が、障害者本人の状況をアセスメン トするとともに、支援者(1名以上)と面接し、その意見を十分に聞いた上で評価する。 3.評価領域  ・ 多様な障害特性をきめ細かく把握できるよう、支援のニーズを領域に分けて評価する ・ 評価領域としては、直接生活援助、間接生活援助、社会生活支援、健康管理支援、発 達・学習活動支援、行動関連行為、精神症状への支援、コミュニケーション支援等の領 域が考えられる 4.評  価  ・3.の評価領域毎に支援ニーズの大きさを点数化する 支援ニーズ推定調査のイメージ 2.全社協「平成20年度都道府県運営適正化委員会苦情受付・解決状況の結果概要」を発 表  全国社会福祉協議会は、平成20年度の都道府県運営適正化委員会の苦情受付・解決状況  等をとりまとめました。この調査は、「苦情解決制度」の創設以来、毎年行われており、  今年で9回目となります。  平成20年度、都道府県運営適正化委員会に寄せられた「苦情」の受付総数は、2,554件で  あり、平成19年度と比較すると、36件増加しました。その内、障害福祉サービスの苦情  件数は、1,119件(43.8%)であり、平成19年度と比較すると、77件増加しました。一方、 「相談等」の受付総数は、4,135件であり、平成19年度と比較すると、479件増加しました。  障害福祉サービスの苦情(1,119件)の内訳は、「職員の接遇」が352件(31.5%)と一  番多く、次いで「サービスの質や量」が257件(23.0%)、「説明・情報提供」が152件  (13.6%)、「被害・損害」が127件(11.3%)、「権利侵害」が63件(5.6%)、「利  用料」が29件(2.6%)となっています(下図参照)。  詳細につきましては、下記ウェブサイトをご参照ください。 苦情の種類(障害福祉サービス) ※「平成20年度 運営適正化委員会苦情 受付・解決状況の概要」より抜粋 職員の接遇      352件(31.5%) サービスの質や量   257件(23.0%) 利用料         29件( 2.6%) 説明・情報提供    152件(13.6%) 被害・損害      127件(11.3%) 権利侵害        63件( 5.6%) その他        139件(12.4%) 合 計        1,119件 [全国社会福祉協議会]http://www.shakyo.or.jp/research/09claim.html (「トップページ」>「全国社会福祉協議会の調査・研究報告、統計情報」>「平成21年 度(2009年度)」)  ※ 「平成20年度調査結果の概要」、「都道府県別調査結果」をダウンロードすることが   できます。 3.地上デジタル放送受信機器購入等の支援について  平成21年5月28日に開催された「障害保健福祉関係主管課長会議」(『障害福祉部ニュ  ースNo.7』を参照)において、平成23年7月のアナログ放送終了・地上デジタル放送へ  の移行に向けた各種の支援策が説明されたところですが、今般、「地上デジタル放送の  推進に係る受信機購入等支援」の周知に関する事務連絡があらためて発出されましたの  で、お知らせいたします。  総務省が実施する「地上デジタル放送の推進に係る受信機購入等支援」は、市町村民税  非課税の障害者世帯等、経済的に困窮度が高い世帯に対し、各世帯のアナログテレビ1  台で地上デジタル放送を視聴するために必要最低限の簡易チューナーの無償給付等を行  うもので、支給開始は、平成21年秋以降を予定されています。  具体的な申込先、受付開始時期については、準備が整い次第、総務省からあらためてお  知らせがありますので、随時お知らせいたします。なお、@支援の申込には、NHKと  受信契約を結び、全額免除の適用を受けることが必要であること、A支援は現物給付が  原則であり、ご自身で購入したチューナー、アンテナ等の費用は精算できないことにご  留意ください。  なお、厚生労働省が実施する「社会福祉施設等整備費補助金制度」は、社会福祉施設等  が対象とされ、1施設あたりデジタルテレビ1台、デジタルチューナー1台を支援する  内容となっています(ただし、既にデジタルテレビ又はデジタルチューナーが設置され  ている施設は対象外)。この補助金の申請先は、都道府県となっています。  詳細につきましては、別添資料@及び下記ウェブサイトをご参照ください。 [WAM NET]http://www.wam.go.jp/ (「トップページ」>「行政資料」>「障害者福祉」>「障害保健福祉主管課長会議」> 「障害保健福祉関係主管課長会議資料(平成21年5月28日開催)」)   ※ 総務省の支援策については、資料6「地上デジタル放送の推進に係る受信機器購入   等の支援について」及び「地上デジタル放送を受信するための簡易なチューナーの無   償給付などの支援について」、厚生労働省の支援策については、「地域活性化・公共   投資臨時交付金の概要」をご参照ください。 地上デジタル放送を見るための簡易なチューナー給付などの支援について  総務省では、経済的な理由等で地上アナログ放送から地上デジタル放送に移行すること  が難しい世帯に対する支援を予定しています。  (1)支援の対象となるのは?   「日本放送協会(NHK)の受信料の全額免除を受けている世帯」が対象です。   (具体的には、生活保護世帯等、市町村民税非課税の障害者世帯、社会福祉事業施設    入所者)    ※すでに、地上デジタル放送を視聴されている世帯は支援の対象外です。  (2)受けられる支援の内容は?    現在お持ちのアナログテレビに取り付ける「簡易なチューナー」の無償給付をしま    す。    アンテナ改修等が必要な場合にはその支援も行います。  (3)申込み先は?    未定です。決まり次第申込み方法を含めて改めてお知らせします。  (4)支援の開始の時期は?    平成21年秋以降を予定しています。具体的な日程は改めて周知する予定です。  (5)ご注意いただきたい点 ・支援の申込みには、NHKと受信契約を結び、全額免除の適用を受けることが必要です。 なるべく早めに契約手続等をお願いします。    ・支援は現物給付です。御自身で購入したチューナー、アンテナ等の費用を精算す     ることはできません。  (6)お問合せ先    支援制度全体について:総務省 地デジコールセンター 0570-07-0101    NHKとの受信契約、受信料免除について:    NHK視聴者コールセンター 0570-077077 4.研究会・検討会の動向 「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」  平成21年7月30日、「第21回今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」が開  催されました。 今回の検討会では、精神保健福祉法に関する課題等について検討が行われ、@入院制度 ・精神医療審査会、A申請・通報制度、移送制度、B行動制限・入院中の処遇の3点に 分けて議論が進められました。  まず、入院制度・精神医療審査会については、「『入院医療中心から地域生活中心へ』  という精神保健医療福祉改革の基本的方向性を具体化していく観点から、今後の入院制  度のあり方をどう考えるか」、「医療保護入院制度については、入院患者数が全体の約  4割を占めていること等を踏まえ、医療保護入院制度のあり方をどう考えるか」等の論  点が示されました。  次に、申請・通報制度、移送制度については、「矯正施設の長による通報等の被通報者  については、被通報者の範囲を限定することの影響を踏まえた検討が必要ではないか」、  「通報主体の範囲等、申請・通報制度のあり方についてどう考えるか」等の論点が示さ  れました。  最後に、行動制限・入院中の処遇については、「処遇の基準や指導監督基準等の見直し  や、病室の個室化や個々の患者の病状に応じた多職種による個別処遇の実施、手厚い人  員の確保等、隔離・身体拘束の最小化を図るための取り組みについてどう考えるか」等  の論点が示されました。  次回の検討会は、8月6日に開催され、医療の質の向上のための取り組みについて検討  が行われる予定です。 [厚生労働省]http://www.mhlw.go.jp/za/0731/d31/d31.html (「トップページ」>「審議会・研究会等」>「上記以外の検討会、研究会等」>「社会 ・援護局」) 同封資料13(通算)230号 @ 「地上デジタル放送を受信するための簡易なチューナーの無償給付などの支援について」