障害福祉部ニュース (障害福祉制度・施策関連情報) 2009年7月7日 10(通算227号) 発行:全国社会福祉協議会・障害福祉部 〒100-8980 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル内 TEL:03-3581-6502  FAX:03-3581-2428 e-mail:z-shogai@shakyo.or.jp 1.与党障害者虐待の防止に関する立法プロジェクトチーム会議が開催される  平成21年7月2日、与党障害者虐待の防止に関するプロジェクトチーム(座長:馳浩衆  議院議員)の会合が開催され、障害者虐待防止法案について障害関係団体(@日本身体  障害者団体連合会、A日本盲人会連合、B全国脊髄損傷者連合会、C全日本手をつなぐ  育成会、D全国身体障害者施設協議会、E日本知的障害者福祉協会、F全国地域生活支  援ネットワーク、G全日本ろうあ連盟、HDPI日本会議、I日本障害者協議会、J全  国精神保健福祉会連合会、K全国肢体不自由児・者父母の会連合会、L日本発達障害ネ  ットワーク)からのヒアリングが行われました。  各団体からは、障害者虐待防止法の早期成立を望む意見が多数出され、そのうえで、  「法案の中にある『障害者権利擁護センター』の機能を強化し、実効性を持たせるため、  財源を確保してほしい」、「成年後見制度の利用に係る経済的負担を軽減してほしい」、  「法案の障害者の定義に発達障害を入れてほしい」、「障害者虐待防止法に加え、障害  者差別禁止法の制定も進めてほしい」等の意見が出されました。  他方で、「障害をもつことのみで、健常者と差別して、保護しなければならない弱き者  として障害者を捉えているので、法案には反対する」との意見もありました。  最後に、馳浩衆議院議員は、「まだまだ不十分なところもあるが、皆様の意見を法案に  反映させ、ぜひとも今国会で成立させたい」と述べました。 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律案の概要(一部抜粋) ※平成21年7月2日現在での与党案 [目的]  障害者に対する虐待が障害者の人権を著しく侵害し、その自立及び社会参加に深刻な影  響を与えていること等にかんがみ、障害者に対する虐待の禁止、国等の責務、障害者虐  待を受けた障害者に対する保護のための措置、養護者に対する支援のための措置等を定  めることにより、障害者虐待の防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進し、も  って障害者の権利利益の擁護に資することを目的とする。 [定義] 1.「障害者」とは、身体・知的・精神障害のため継続的に日常生活・社会生活に相当な 制限を受ける者をいう(障害者基本法2条)。 2.「障害者虐待」とは、@養護者による障害者虐待、A障害者福祉施設従事者等による 障害者虐待、B使用者による障害者虐待をいう。 3. 障害者虐待の類型は、@身体的虐待、Aネグレクト、B心理的虐待、C性的虐待、 D経済的虐待の5つ。 [虐待防止施策] 1.何人も障害者を虐待してはならない旨の規定、障害者の虐待の防止に係る国等の責務 規定、障害者虐待の早期発見の努力義務規定を置く。 2.障害者虐待防止等に係る具体的スキームを定める。  (1)養護者による障害者虐待   【市町村の責務】相談等、居室確保、連携確保   【都道府県の責務】市町村の施策への援助等   【スキーム】                    (2)障害者福祉施設従事者等による障害者虐待   【設置者等の責務】当該施設等における障害者に対する虐待防止等のための措置を実施   【スキーム】                 (3)使用者による障害者虐待   【事業主の責務】当該事業所における障害者に対する虐待防止等のための措置を実施   【スキーム】 3.学校、保育所等及び病院又は診療所における障害者に対する虐待への対応について、 その防止等のための措置の実施を学校の長、保育所等の長及び病院又は診療所の管理 者に義務付ける。 [その他] 1.都道府県の施設又は部局に、障害者虐待の窓口・調整等を行う「障害者権利擁護セン ター」としての機能を果たさせる。 2.障害者虐待の防止等に関する制度については、この法律の施行後3年を目処に検討が 加えられ、必要があると認められるときは、所要の措置が講ぜられるものとする。 3.平成22年4月1日から施行する。  2.新型インフルエンザの発生に対する社会福祉施設等の対応について  平成21年6月19日付で、厚生労働省は「医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休  業の要請等に関する運営指針」の改定に伴い、新型インフルエンザの発生に対する社会  福祉施設等の対応を新たに整理しました。  これにより、従来の事務連絡(平成21年5月16日付「新型インフルエンザに対する社会  福祉施設等の対応について」、平成21年5月20日付「新型インフルエンザに対する社会  福祉施設等の対応について(追加)」、平成21年5月22日付「『新型インフルエンザに  対する社会福祉施設等の対応について』の一部改定について」、平成21年5月29日付「  『新型インフルエンザに対する社会福祉施設等の対応について(追加)』の一部改定に  ついて」)は廃止となります。  また、新型インフルエンザの対応の変更に伴い、社会福祉施設等での新型インフルエン  ザの発生を早期に探知するとともに、ハイリスク者への感染が伝搬することを防止する  ために、サーベイランスの協力をお願いする「社会福祉施設等における新型インフルエ  ンザに係るクラスター(集団発生)サーベイランスの協力について」(平成21年6月30  日付)が発出されました。これにより、社会福祉施設等の施設長等による保健所への迅  速な連絡及び協力が求められるようになりました。  今後も最新の情報に注意しながら、必要な対策を講じていただきますようお願いいたし  ます。  詳細につきましては、別添資料@、Aをご参照ください。 3.平成21年度 地域生活支援事業「特別支援事業」について  平成21年7月2日付で、厚生労働省は、地域生活支援事業実施要綱の改正に伴い、特別  支援事業の実施要領を示した「平成21年度 地域生活支援事業『特別支援事業』について」  (障企自発0702第1号/平成21年7月2日付)を発出しました。(地域生活支援事業実  施要綱の改正内容につきましては、『障害福祉部ニュースNo.1(通算218号)』をご参  照ください。)  特別支援事業は、必須事業の遅れている地域の支援や実施水準に格差が見られる事業の  充実を図ることを目的としており、対象事業として、@コミュニケーション支援従事者  ステップアップ研修事業、Aコミュニケーション支援従事者養成研修促進事業、B盲ろ  う者社会参加等促進事業、C視覚障害者移動支援事業従事者資質向上特別支援事業、D  盲人ホーム事業(A型)、E先駆的・モデル的に実施する事業の6つが挙げられていま  す。  詳細につきましては、別添資料Bをご参照ください。 地域生活支援事業「特別支援事業」の概要 1 コミュニケーション支援従事者ステップアップ研修事業 (1)手話通訳士養成ステップアップ研修事業   ア 実施主体 都道府県   イ 研修内容   手話通訳士の資格取得を目指す登録手話通訳者を対象として、手話通訳士の資格   取得に向けた手話通訳に関する知識及び技能の習得を図る現任研修を実施する。 (2)手話通訳者養成ステップアップ研修事業   ア 実施主体 都道府県   イ 研修内容     手話通訳者の資格取得を目指す登録手話奉仕員を対象として、手話通訳者の養成     研修を実施する。   ウ 留意事項 (ア) 平成10年7月24日障企第63号厚生省大臣官房障害保健福祉部長通知「手話奉仕員及 び手話通訳者の養成カリキュラム等について」を基本に実施すること。 (イ)実施主体は、養成講習を修了した者に対して、登録試験を行い、合格者について、 本人の承諾を得て、通訳者としての登録を行うこと。登録した通訳者に対しては、 これを証明する証票を交付するとともに、本人の通訳活動の便宜を図るため、その 住所地の市町村に名簿を送付すること。なお、活動ができなくなった通訳者につい ては、証票を返還させ登録を抹消すること。 (3)要約筆記奉仕員ステップアップ研修事業   ア 実施主体 市町村、都道府県   イ 研修内容   要約筆記に関するより専門的な技能等の習得を目指す登録要約筆記奉仕員を対象   に、身体障害者福祉の概要や要約筆記の役割・責務等についての理解、要約筆記   に必要な専門的技能等の向上を図る現任研修を実施する。 (4)点訳奉仕員、朗読奉仕員ステップアップ研修事業   ア 実施主体 市町村、都道府県   イ 研修内容   点訳又は朗読に関するより専門的な技能等の習得を目指す登録点訳奉仕員、登録   朗読奉仕員を対象に、身体障害者福祉の概要や点訳又は朗読の役割・責務等につ   いての理解、点訳又は朗読に必要な専門的技能等の向上を図る現任研修を実施す   る。 2 コミュニケーション支援従事者養成研修促進事業  ア 実施主体 市町村(奉仕員のみ)、都道府県  イ 事業内容 地域生活支援事業実施要綱(以下、「実施要綱」という。)(別記9)の2の(5) の「手話通訳者養成研修事業」、(別記6)の(11)のイの(エ)及び(別記10) の(8)のイの(ウ)の「奉仕員養成研修事業」に基づき実施する事業に加え、 次の促進事業に取り組む計画書を作成し実施する養成研修事業に対しては特別支 援事業により補助する。   ・ 人材養成促進事業     養成定員の増、研修開催回数・開催会場の増(新規実施を含む)などに取り組む     事業  ウ 留意事項   計画書を作成しない養成研修については、実施要綱に掲げる各事業により引き続   き助成を行うことになる。 3 盲ろう者社会参加等促進事業  ア 実施主体 都道府県  イ 事業内容   実施要綱(別記9)の2の(6)の「盲ろう者通訳・介助員養成研修事業」、   (別記10)の(5)のイの(ウ)の「その他生活訓練等事業」及び(別記10)の   (6)のイの(ウ)の「盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業」に基づき実施する   事業に加え、次の促進事業に取り組む計画書を作成し実施する盲ろう者への支援   事業に対しては特別支援事業により補助する。 (ア)通訳・介助員養成促進事業 養成定員の増、研修開催回数・開催会場の増、 技能等の向上を図る現任研修などに取り組む事業 (イ)通訳・介助員派遣利用促進事業 派遣回数・派遣時間の増、派遣利用者の増 (新規利用)などに取り組む事業 (ウ)盲ろう者向け生活訓練等促進事業 盲ろう者を対象とする日常生活上必要な 訓練・指導等を行う事業  ウ 留意事項   計画書を作成しない盲ろう者への支援事業については、実施要綱に掲げる各事業   により引き続き助成を行うことになる。 4 視覚障害者移動支援事業従事者資質向上特別支援事業  ア 実施主体 都道府県  イ 事業内容   障害者自立支援対策臨時特例交付金による特別対策事業に基づき実施する「視覚   障害者移動支援事業従事者の資質向上事業」による指導者養成研修の参加に要す   る交通費及び宿泊費を助成し、視覚障害者移動支援事業従事者の資質向上を図る   取り組みを支援する。 5 盲人ホーム事業(A型)  ア 実施主体 市町村、都道府県 イ 事業内容   昭和37年2月27日社発第109号厚生省社会局長通知「盲人ホームの運営について」   に基づき実施する事業に加え、次の事業に取り組む計画書を作成した盲人ホーム   (以下、「盲人ホームA型」という。)に対しては特別支援事業により補助する。 (ア)特別支援学校連携等事業 卒業後の一定期間、実務的な臨床研修を経験する 機関として活用を図るなど、特別支援学校(盲学校)との連携強化に取り 組む事業 (イ)技術支援・生活支援事業 地域のあん摩マッサージ指圧師、はり師又はきゅ う師の資格を有する視覚障害者等に対する技術支援・生活支援を行う事業 (あはき技術の向上、歩行・調理・接遇等の生活訓練等) (ウ)就業促進等事業 ハローワーク、障害者就業・生活支援センター等との連携 を図り、幅広く就労に関する情報を提供するなどして就労先を積極的に開 拓する事業 ウ 留意事項   計画書を作成しない場合は、実施要綱に掲げる「盲人ホーム事業」により引き続   き助成を行うことになる。 6 先駆的・モデル的に実施する事業  ア 実施主体 市町村、都道府県 イ 事業内容   当該地域の特性に配慮した障害者の多様なニーズに対応するための効率的・効果   的な事業であって、他の同様の地域への先駆的・モデル的となる事業に対し補助   する。  <事業のイメージ>   ・ 地域住民の助け合いを活かした離島、中山間地域の特性に応じた取り組み   ・ 単独の自治体では対応できないため、複数の自治体が共同して効率的に実施する事 業 ・ 利用者が通常より多くの利用料を負担するなどによって、これまで事業化が困難だ った特別なニーズへの取り組み  ウ 留意事項   (ア)既存の社会資源を活用するなど、効率的な実施を図ること。   (イ)先駆的・モデル的に行うものであるため、事業の実施期間は原則として2   カ年度以内とする。 4.やむを得ない事由による措置を行った場合の単価等の取扱いの一部改正について    里親委託されている障害児の障害児通園施設等の利用については、「里親に委託されて  いる児童が保育所へ入所する場合等の取扱いについて」(平成11年8月30日付/児家第  50号)が一部改正され、里親又は小規模住居型児童養育事業を行う者(ファミリーホー  ム)に委託されている障害児が障害児通園施設(知的障害児通園施設・肢体不自由児通  園施設・難聴幼児通園施設)を利用する場合には措置に基づく取扱いとし、児童デイサ  ービス事業も措置利用となりました。  これに伴い、平成21年7月1日、「やむを得ない事由による措置を行った場合の単価等  の取扱いについて」を一部改正する課長通知(障障発第0701001号/平成21年7月1日付)  が発出され、里親又はファミリーホームに委託されている障害児が児童デイサービスを  利用する場合の取扱いが明記されました。  詳細につきましては、別添資料Cをご参照ください。 5.中央福祉学院(ロフォス湘南)「社会福祉施設長等サービス管理研修会〜障害者自立 支援コース(第1回)〜」のご案内  全国社会福祉協議会・中央福祉学院では、平成21年8月18日(火)〜20日(木)の日程  で「社会福祉施設長等サービス管理研修会〜障害者自立支援コース(第1回)」を開催  します。  今回の研修会では、厚生労働省による障害者福祉の動向に関する講義や精神障害者の就  労支援に関する実践報告、障害者の地域生活支援のあり方に関するグループ討議等が行  われる予定です。  なお、この研修会は、障害者福祉施設・事業所の長等として必要な利用者サービスの管  理・評価に関する専門的知識や技術を修得することを目的としているものであり、施設  ・事業所におけるサービス管理責任者の資格要件を満たすものではありませんので、ご  注意ください。  【日 程】平成21年8月18日(火)〜20日(木)  【会 場】中央福祉学院「ロフォス湘南」       〒240-0197神奈川県三浦郡葉山町上山口1560-44  【対象者】障害者福祉領域の施設長クラス  【定 員】50名  【受講料】25,000円  【内 容】   1日目(8月18日(火))                      ※敬称略 10:15〜10:30 開講式/オリエンテーション 10:30〜12:00 【講義】 障害者福祉をめぐる現状とこれからの課題 厚生労働省障害保健福祉部 13:00〜17:00 【講義】 (第1部) 精神障害者の就労支援−共同作業所から予約の取れないフレンチレストランへ (第2部) 仕事の意味を考える 社会福祉法人まいづる福祉会 ワークショップほのぼの屋 施設長 西澤 心 17:30〜19:00 交流会   2日目(8月19日(水)) 9:00〜12:00 【講義】 地域生活定着支援センターの運営と課題 社会福祉法人 南高愛隣会 常務理事 酒井 龍彦 13:00〜17:00 【講義とグループ討議】 障害者の地域生活を支援するサービスのあり方 (講師調整中)   3日目(8月20日(木)) 9:00〜11:30 【講演】 利用者本位サービス時代におけるトップリーダーの役割 日本女子大学 教授 久田 則夫  【お問い合わせ先】   社会福祉法人 全国社会福祉協議会 中央福祉学院    TEL 046-858-1355 FAX 046-858-1356    http://www.gakuin.gr.jp/   [中央福祉学院]http://www.gakuin.gr.jp/kenshu_course.php?course=21_2_2_5    ※「参加申込書」をダウンロードすることができます。 同封資料10(通算)227号 @ 新型インフルエンザの発生に対する社会福祉施設等の対応について【更新】(事務連絡 /平成21年6月19日付)  ・事務連絡  ・医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針(改定版)  ・運営指針改定に関する新旧対照表  ・運営指針改定の概要 A 社会福祉施設等における新型インフルエンザに係るクラスター(集団発生)サーベイラ ンスの協力について(事務連絡/平成21年6月30日付)  ・事務連絡  ・別添(新型インフルエンザにかかる今後のサーベイランス体制について) B 平成21年度 地域生活支援事業「特別支援事業」について(障企自発0702第1号/平成 21年7月2日付) C 「やむを得ない事由による措置を行った場合の単価等の取扱いについて」の一部改正に ついて(障障発第0701001号/平成21年7月1日付)  ・新旧対照表  ・改正後全文 1