障害福祉部ニュース (障害福祉制度・施策関連情報) 2009年4月15日 2(通算219号) 発行:全国社会福祉協議会・障害福祉部 〒100-8980 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル内 TEL:03-3581-6502  FAX:03-3581-2428 e-mail:z-shogai@shakyo.or.jp 1.障害者の自立支援対策の推進〜政府が「経済危機対策」を発表〜  平成21年4月10日、政府は、急速な景気悪化に対応するため、追加の経済対策「経済危 機対策」を発表しました。経済対策の規模は、総事業費56兆8000億円、財政支出は15兆40 00億円と過去最大のものであり、経済効果として、平成21年度実質GDP成長率の2%程度の 押し上げ、需要拡大による40〜50万人程度(1年間)の雇用創出が期待されています。  この経済対策では、日本経済が直面する、@短期的な危機(「底割れ」のリスク)、 A「構造的な危機」(世界経済の「大調整」への対応)の2つの危機を克服するために、 @国民一体となった対応、A経済局面に応じた対応、B多年度を視野に入れた包括的な対 応を行うことが示されました。  障害福祉関連項目としては、「障害者の自立支援対策の推進(職員の処遇改善への助成、 新体系への移行促進等)」の中で、「事業者の新体系移行を促進するため、新体系サービ スで必要となる改修、増築等の基盤整備の促進及び運営の安定化」、「福祉・介護人材の 処遇改善やスキルアップの取組を行う事業者に対し、3年間助成」等が具体的な施策とし て掲げられました。 今後、詳細が示されましたら、ご報告します。     ※「経済危機対策」の全文をダウンロードすることができます。 [経済危機対策]http://www.kantei.go.jp/jp/asophoto/2009/04/090410kikitaisaku.pdf 「経済危機対策」             ※一部抜粋 平成21年4月10日 「経済危機対策」に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議  V.「安心と活力」の実現−政策総動員  2.安全・安心確保等  (1)社会保障   ○ 障害者の自立支援対策の推進(職員の処遇改善への助成、新体系への移行促進 等)   ・福祉・介護人材の処遇改善やスキルアップの取組を行う事業者に対し、3年間助成 ・離職者等への職業訓練、現任介護職員等の研修支援など、福祉・介護人材のキャリ ア・アップ支援 ・事業者の新体系移行を促進するため、新体系サービスで必要となる改修、増築等の 基盤整備の促進及び運営の安定化 ・視聴覚障害者への情報支援機器等の研究開発や情報提供のための基盤整備、国立障 害者リハビリテーションセンター病院等の耐震化の整備等   ○ 難病患者に対する支援 ・難病患者の医療費負担を軽減するため、現在、医療費助成の対象となっていない難 病のうち緊要性の高い疾患(11疾患その他)について、医療費助成の対象(現在45 疾患)に追加する。 「経済危機対策」の規模                                  (単位:兆円)                              国費   事業費   T.緊急的な対策−「底割れ」の回避         4.9程度  44.4程度    1.雇用対策                   1.9程度   2.5程度    2.金融対策                   3.0程度  41.8程度   U.成長戦略−未来への投資             6.2程度   8.8程度    1.低炭素革命                  1.6程度   2.2程度    2.健康長寿・子育て               2.0程度   2.8程度    3.底力発揮・21 世紀型インフラ整備        2.6程度   3.8程度   V.「安心と活力」の実現−政策総動員        4.3程度   5.0程度    1.地域活性化等                 0.2程度   0.4程度    2.安全・安心確保等               1.7程度   2.2程度    3.地方公共団体への配慮             2.4程度   2.4程度   W.税制改正                    0.1程度   0.1程度    合  計                     15.4程度  56.8程度                                     (注1)  (注1)21年度財投追加7.8兆円による事業費の増を含む。 また、公共事業及び施設費の地方負担に係る交付金については、合計において 事業費の重複を控除している。  (注2)この他、株式市場への対応に係る政府保証50兆円がある。 2.「地域生活への移行が困難になった障害者及び離職した障害者の入所施設等への受入 れについて」の一部改正について  平成21年3月31日付で、厚生労働省は「『地域生活への移行が困難になった障害者及び 離職した障害者の入所施設等への受入について』の一部改正について」(障障発第0331 008号/平成21年3月31日)を発出しました。  今回の改正では、地域生活等の継続が困難となった者や離職した者等の受入先の確保を 促進するために、このような場合、施設への再入所を希望する者等を受け入れる際の定 員外の受入が定員の5%から10%まで拡大されることになりました。  詳細につきましては、別添資料@をご参照ください。 3.「工賃倍増5か年計画支援事業の実施について」の一部改正について  平成21年3月31日付で、厚生労働省は各都道府県ごとに共同受注窓口の設置・運営を可 能とするために「『工賃倍増5か年計画支援事業の実施について』の一部改正について」 (障障発第0331025号/平成21年3月31日)を発出しました。  今回の改正により、「工賃倍増5か年計画」の支援事業の内容として、@工賃倍増5か 年計画の推進状況の点検・評価及び見直しの検討、A経営コンサルタントの派遣その他 の企業的な経営手法の導入の支援、B不況業種からの転換に関する専門家等への相談等、 C利用者の一般就労に向けた職業能力向上のための職業指導員等の研修、D企業等から の発注及び官公需の発注等の積極的推進、E工賃倍増5か年計画の対象事業所の製品及 び提供する役務等の紹介等が列記されました。  詳細につきましては、別添資料Aをご参照ください。 4.平成21年4月報酬改定に係る請求(5月請求)への対応について  障害保健福祉関係主管課長会議(平成21年3月12日)において、介護給付費等の5月請 求への対応について各都道府県・市町村・連合会に特段の配慮が求められたところです が、平成21年4月10日、あらためて厚生労働省より事務連絡「平成21年4月報酬改定に 係る請求(5月請求)への対応について」が発出されました。  詳細につきましては、別添資料Bをご参照ください。 平成21年4月報酬改定に係る請求(5月請求)への対応について  ※一部抜粋  1.請求明細書等の点検時におけるエラー等への対応  請求期日(5月10日)後から市町村等へのデータ送信までの間(他県受給者に係る請求 情報等については、他県データ交換までの間)において、点検エラー等となった事業所に 対しては、その理由を説明するとともに、事業者よりデータ修正の申し出があった場合は、 可能な限り当該申し出を受け付けるようお願いしたい。  2.請求期日に間に合わない事業者への対応  請求期日(5月10日)後、期日に間に合わない事業者から請求があった場合は、市町村 へのデータ送信までの間(他県受給者に係る請求情報等については、他県データ交換まで の間)において、対応可能な範囲で弾力的に請求を受け付けるようお願いしたい。 5.発達障害者雇用開発助成金〜発達障害者の雇用促進モデル事業〜のご案内  発達障害者の雇用を促進し職業生活上の課題を把握するため、地域障害者職業センター において支援を受けた発達障害者について、ハローワークの職業紹介により常用労働者と して雇い入れる事業主に対して賃金の一部に相当する額を助成する「発達障害者雇用対策 助成金」が実施されることになりましたので、ご案内いたします。  詳細につきましては、別添資料Cをご参照ください。 [対象事業主]  地域障害者職業センターにおいて職業評価を受けた発達障害者を、継続して雇用する労 働者として新たに雇い入れた事業主 [支給金額]   50万円(中小企業の場合135万円)   ※雇入れ後、6か月経過ごとに2回(中小企業の場合は3回)に分けて支給。 [対象となる発達障害者]   @発達障害者支援法第2条に規定する発達障害者    ※自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動 性障害等の発達障害を有する方が対象。    ※対象事業所への紹介前にハローワークに医師の診断書を提示した方が対象。 ※障害者手帳を所持している方は、特定求職者雇用開発助成金の対象になるため、 本助成金の対象外。   A地域障害者職業センターにおいて職業評価を受けた方    ※対象事業所への紹介前に地域障害者職業センターにおいて職業評価を受けた方が 対象。 [雇用管理に関する事項の把握・報告]   事業主は、対象労働者に関する勤務状況、配慮した事項その他雇用管理に関する事項 を把握・報告  ※助成金の申請方法等につきましては、お近くのハローワークにお問い合わせください。 6.平成21年度 第35回丸紅社会福祉基金の募集のご案内  社会福祉法人丸紅基金は、全国の福祉施設や団体が必要とする設備、機器、車輌、家屋 のほか、各種団体が行う調査・研究活動などの資金助成として、毎年約1億円の助成を実施 しています。  この度、平成21年度(第35回)社会福祉助成金の募集が開始されましたので、ご案内い たします。募集要項及び申込書類等は、「丸紅基金」のホームページに掲載されています ので、ご参照ください。  [助成金額]助成金総額は1億円を目処とし、50件以上(概ね70件程度)        1件あたりの助成金額は、原則として200万円を上限 [助成対象]わが国における社会福祉事業(福祉施設の運営、福祉活動など)を行う民間 の団体が企画する事業案件で、次の条件を具備するもの。     @申込者(実施主体)は、原則として非営利の法人であること (ただし、法人でない場合でも、3年以上の継続的な活動実績があり、組織 的な活動を行っている団体は対象とする)       A明確な目的を持ち、実施主体、内容、期間が明らかであること       B助成決定から1年以内に実施が完了する予定のものであること        (平成21年11月から平成22年10月末までに実施される事業が対象)       C一般的な経費不足の補填でないこと D申込案件に、国や地方公共団体の公的補助が見込めないこと、また他の民 間機関からの助成と重複しないこと  [受付期間]平成21年4月15日(水)〜6月30日(火)  [問合せ先]丸紅基金事務局         〒108-0014 東京都港区芝5-20-6 丸紅東京本社 三田別館4階          社会福祉法人 丸紅基金          TEL 03-5446-2474、2475 / FAX 03-5446-2476   ※「募集要項」及び「申込書類」等がダウンロードできます。  [丸紅基金]http://www.marubeni.co.jp/kikin/recruiting.html 7.研究会・検討会の動向 「労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会  平成21年4月14日、「第11回労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方 に関する研究会」が開催されました。今回の研究会では、これまで3回にわたって論点整 理を行った内容を踏まえ、「労働・雇用分野における障害者権利条約への対応について (中間整理)」(案)が示されました。  今回の中間整理案では、基本的な枠組みとして、次のような論点が新たに追加されました。 ・ 合理的配慮については、条約の規定上はそれを欠くことは障害に基づく差別に当たるこ ととされている(差別禁止の構成要件としての位置付け)が、これを実際に確保してい くためには、関係者がコンセンサスを得ながら障害者の社会参加を促すことができるよ うにするために必要な配慮(社会参加を促進するための方法・アプローチとしての位置 付け)として捉える必要がある、との意見が大勢であった。 ・ 実効性を担保するための仕組みとしては、差別があったか否か、合理的配慮が適切に提 供されたか否かを、いわゆる準司法的手続き(例えば行政委員会による命令)のような 形で判定的に行うというよりはむしろ、どのような配慮がなされることが適当か、何ら かの差別が生じていた場合にはどのような措置を講ずることが適当か等について、第3 者が間に入って、あっせんや調停など、調整的に解決を図ることが適当ではないか、と の意見が大勢であった。   今後は、今回の議論を踏まえ、研究会の中間整理としてとりまとめを行う予定とされて います。 8.障連協・裁判員制度に関するパンフレットについて  全国社会福祉協議会・障害関係団体連絡協議会は、平成21年5月21日から開始される裁 判員制度に関して、障害のある方が裁判員制度に参画していく際の必要な配慮等を研究す ることを目的として、平成20年度に「裁判員制度に関する研究委員会」(委員長:仁科豊 弁護士)を設置し、障害のある人の立場から研究・検討を進めてまいりました。  本委員会での議論を踏まえ、障害者の裁判員制度の参画をすすめるために、「障害のあ る方向けのパンフレット」と「法曹関係者向けのパンフレット」を作成しました。  「障害のある方向けのパンフレット」では、裁判員制度の概要や裁判所において予定さ れている配慮事項、具体的に配慮を求めるポイント等をまとめております。  また、「法曹関係者向けのパンフレット」では、障害の特性や求められる具体的な配慮 等をまとめた内容となっております。  パンフレットは下記ホームページよりダウンロードすることができますので、貴施設、 団体等で裁判員制度に関する理解促進や普及啓発にご活用ください。  ※「裁判員制度に関するパンフレット」をダウンロードできます。 [全国社会福祉協議会]http://www.shakyo.or.jp/research/09saibaninseido.html 「トップページ」⇒「全国社会福祉協議会の調査・研究報告、統計情報」⇒「障害者の裁判 員制度への参画に向けた研究の概要」 同封資料bQ(通算)219号 @ 「地域生活への移行が困難になった障害者及び離職した障害者の入所施設等への受入に ついて」の一部改正について(障障発第0331008号/平成21年3月31日) A 「工賃倍増5か年計画支援事業の実施について」の一部改正について(障障発第03310 25号/平成21年3月31日) B 事務連絡「平成21年4月報酬改定に係る請求(5月請求)への対応について」 C 発達障害者雇用開発助成金〜発達障害者の雇用促進モデル事業〜 1